大阪1泊旅行(1日目)

先日、舞台「偽義経冥界歌」*1を観に大阪に行ってきました。
メインは観劇だけれど、大阪は久しぶりだし、せっかく行くなら色々したい…と、大阪出身の友人(かよさん)に相談したところ、観光地から食べ物からお土産まで、たくさんのわくわくするリストを送ってくれた(感謝!)。
出発前、そのリストを見ながら、あれこれ計画を立てるのはとても楽しかった。旅のしおり的なものやイベント前の買い物リストのような、行程表を作るのが私はとても好きなのだ。ただし計画通りに行うのが好きかというとそれはまた別の話なので、しばしば脱線することもあるけれど、
ともかく、久しぶりの大阪旅行が楽しかったので、以下は日記兼備忘録です。

こだま

行きは9時台発のこだま。お昼ご飯は現地で食べたいので、おにぎりと飲み物だけ購入して乗り込んだ。
発車前におにぎりを食べ終え、本を開く。今回の目標は「電車内で本を読む」ことでもあったので、文庫本を3冊(うち1冊は読みかけ、1冊は薄い本)持ってきていたし、kindleに入っている積読本もある。3つ並びの真ん中の席だったのもあり、車窓を見るでもなく、隣の人が2段重ねの駅弁をいろんな角度で写真を撮っているのにちょっと食欲を掻き立てられたりしつつ、ひたすら本に没頭した。
熱海のあたりで「まだ熱海なのか」と思ったのを覚えているけれど、次に気づいたのは滋賀だった。
結局、行きのこだまで読みかけの1冊と薄い1冊を読み終えられたので、とても充実した気持ちで新大阪に到着した。

新大阪駅についた瞬間は、この駅の雰囲気はどこかに似ているな…なんて考えていた。日本国内にある駅なんて皆どこかしら似ているものなのかもしれない。そんなことを考えながら御堂筋線に乗り換えるために駅構内を移動し、エスカレーターに乗ろうとしたのだけれど、
その瞬間、ここは東京ではないということを痛感した。
なぜなら皆が右に寄っていたのだ。東京では左なのでエスカレーターに乗る前から左手が出ていた私は、なぜこのような違いがあるのか不思議に思いつつ、慌てて右に寄った。

大阪に到着して最初に向かったのは太陽の塔がある万博記念公園だ。
地図や路線図を見て、新大阪と大阪ってこんなに離れてるの?と驚いたりするくらい、私は大阪を知らなかった。なので大阪、ときいてイメージされるもののひとつである、太陽の塔も実物を見たことがなく、ならばこの機会に行ってみようと思いたったのだ。
すでに空腹だったが、ちょうど乗り換え地点になる千里中央駅に行ってみたい店があるので、そこでお昼ごはんを食べようと先を急ぐ。

最高のカツサンド

駅ナカにあるとは聞いていたが、地図をみてもよくわからず、少々迷いはしたものの、やがてホームの頭上両脇にある通路沿いに飲食店が並んでいることに気づいてようやく目当ての店「ニューアストリア」を見つけることができた。

160の専門店街せんちゅうパル【千里中央トータルガイド】 - ショップガイド - [サンドイッチ]ニューアストリア

4、5人並んでいたが、5分もたたずに案内してもらえたと思う。
店内は、フロアに6〜70代くらいの男性が1人、キッチンに同年代の男性2人とその息子世代の男性が1人という構成で切り盛りされていて、皆さん白いシャツにグレーのセーターを重ねてエプロンをしているスタイルなのが素敵だった。カウンターでしばし待つと、でてきたのがこちらのカツサンド…!

これはほんとうに、今まで出会ったカツサンドで一番好きなカツサンドだった。
まず、パンが焼いてあるところ。私はサンドイッチよりもホットサンド派なので、キッチンの鉄板で焼いてるのが見えて嬉しかった。
そして野菜。トマトと玉ねぎとたしかレタスも少し入っていて、とてもさっぱりしている。ソースの味も濃すぎず爽やかな感じでしみじみおいしい。野菜なしもあったので、なしだとどんな感じなのか一口食べてみたいです。でもたぶん野菜入りが好き…!
そして、これがぜんぶ一口サイズに切ってあるというのが最高だった。
食べてる時に中身がこぼれちゃったりすると悲しいし、手が汚れるのもせつない。特にトマト入りってその危険性があると思うんですが、このカツサンドは2cm幅くらいに切ってだされるので、何一つこぼすことなく食べることができました。
美味しくてあっという間に完食。もしまた大阪に行ったら絶対食べたいです。

太陽の塔

お腹が満たされた幸せな気持ちでモノレールに乗り換え、万博記念公園へ。
電車を降りた瞬間は、舞浜に雰囲気が似ているなと思っていた。しかし、駅から出た瞬間、すでに「それ」がいて、思わず笑ってしまった。

こんなに大きいの!?という驚きと、本物だ!!という興奮で写真を撮りまくる。
太陽の塔のビジュアルを知ったのが何きっかけだったかは忘れたけれど、一番印象に残っているのはおそらく「20世紀少年」だ。それからたぶんモーニングで連載されていた女の子が主人公の4コマ漫画…(タイトル失念→小池田マヤさんの「バーバーハーバー」だと教えていただきました)。その漫画の、辛いことがあった帰り道に歩道橋のような場所から太陽の塔を眺めている場面が印象に残っていて、太陽の塔って街中にあるんだなあ、なんて思っていたんだけど、あの歩道橋はきっとこのスロープだったのだろう。
園内に入ると、遮るものなくいきなり真正面に見えて、また写真をとりまくってしまう。
この時もかよさんとLINEをしていて「全部の方向からみるといいよ!」と教えてもらったのでぐるりと回ってみることに。

その途中で、EXP0 70についての様々な資料や模型などが閲覧できる施設「EXPO70パビリオン」も見学した。
50年近く前の万博だというのに、とにかくデザインがかっこよくて新鮮だった。「20世紀少年」の彼らが万博特集の雑誌を見ながら「○○館」は絶対行きたい」なんて話していた場面を思い出す。そのわくわくした感じを少しだけ追体験させてもらえるような場所だった。


パビリオンを出た後、ぐるりと太陽の塔の周囲を回るようにして歩く。
どこからみてもそこにいる太陽の塔は、まるでゴジラみたいでドキドキした。

民族博物館も見てみたかったけれど、少々時間が気になったので移動をすることにした。

夕食

駅に着くと御堂筋線がとまっていた。
しかし慌てた様子の人はいない。LINEで再びかよさんに聞いたところ碁盤の目のように電車が走っているため代替の移動手段は他にもあるとのことで、教えてもらった通り、帰りは山田駅で乗り換えることに。
昼下がりの駅は、眠くなるような日差しにあふれていた。
「大阪のだいたいの町の配置がやっとわかった。上から新大阪、大阪&梅田、難波という順番なんだね」とメールを送ると、なので大阪&梅田のあたりは「キタ」難波のあたりは「ミナミ」と呼ばれているのだと教えてもらい、やっとキタとかミナミという言葉の意味を理解した。1人旅だけれど、かよさんに色々教えてもらいながら動いていたので、なんだか一緒に旅行をしているような気持ちになってくる(感謝)。

19時過ぎに夕食の予約をしていたため、先にホテルにチェックインをしてから、福島に向かう。

実はこの大阪旅行では是非行ってみたいと思っていた店があった。
それがこちらのブログで知った「れだん」だ。

zaikabou.hatenablog.com


しかし、出発の数日前に予約をしておこうと電話をしたところ、残念ながらこの日は休みとのことだった。
普通ならそこで、残念だけど仕方ない、と電話を切るところだが、お店の人が「もしかして東京からですか?」と声をかけてくれたのだった。
そうです、と答えると、せっかくなのに休みでごめんなさい、他にもオススメの店があるから…と、いくつかの店をざっとあげてくれた。
これは、たまたまの対応かもしれないので、こう書くことがお店の負担にならなければいいなと思っているのだけれど、
私はそのことがとても嬉しく、せっかくなのでおすすめしてもらった店に行こうと決めたのだった。
そうして向かったのが、福島にある「いわ志」というお店。


いわ志コースのお品書き

しっとりと落ち着いた店構えだったので、1人客でカウンターでコースはちょっと怪訝に思われるだろうかと不安だったのだが、カウンターは広く、終始のんびりと食事を楽しめる居心地の良いお店だった。
お腹がすいていたのででてくるものをすぐさま食べ尽くしてしまったが、合間にのんびり飲んでいると、ちょうどいいタイミングで次が運ばれてきて、気遣いの行き届いたよいお店だなと思った。
特に最後のお寿司はとてもおいしかった…。食べるのに夢中で写真を撮り忘れてしまったけど、赤っぽいシャリででてきたお寿司が格別でした。あとうにしゃぶ(うにのスープにエビをしゃぶしゃぶして食べるものすごく贅沢なやつ)のしめににゅうめんを入れて食べたのも美味しかったです。

大満足でお店を後にして、コンビニチェックなどをしつつホテルに着いたのが22時頃。


これを見つけると「関西に来た!」と思うやつ。

大浴場でお風呂に入り、本を読みながら就寝。
(すでに長いですが2日目に続きます)

ちなみに旅行のときはマークスアンドウェブのミニパウチを持っていくようにしています。(試供品サイズのものが売っていて便利)
MARKS&WEB-アイテムから探す/フェイスケア

「偽義経冥界歌」(3/10昼公演)を見ました!

劇団☆新感線、旗揚げ39周年にあたる「39(サンキュー)興行」として開幕した、いのうえ歌舞伎『偽義経冥界歌(にせよしつねめいかいにうたう)』をみてきました。

中島かずき脚本、いのうえひでのり演出の「いのうえ歌舞伎」としては、2014年の『蒼の乱』以来とのことで期待も高まりますし、歴史物がそんなに得意ではない自分も源氏ものには弱いので(中村吉右衛門の「武蔵坊弁慶」で育ちました)、これは来年まで待てない!と思い、大阪に観に行くことにしました。
(「偽義経冥界歌」は今年は大阪、金沢、松本で、来年2020年に東京、福岡で上演されます)

結論から言うと、行ってよかったです大阪。とっても楽しかったし、とにかく生田斗真さんと中山優馬さんの兄弟が最高なので、2人のファンの方は嬉しいだろうなあ〜!! と思いました。あと早乙女友貴さんの殺陣も盛りだくさんなのですごい。見たら絶対楽しい舞台だなと思うので全力でおすすめしたいです。

以下は長々と感想というか、私は中島かずき脚本のどういうところにに惹かれるのか…という話です。(一応ネタばれになりそうなことは避けています)

私は一昨年末に突然「髑髏城の七人 season月」にどハマりしたものの、劇団☆新感線にはまったという感じでもなく、昨年もメタルマクベスに通いつつ、いまひとつ身の置き所のない感じでそれ以降を過ごしていました。
というか、実は劇団☆新感線のこと、月髑髏を見るまでは、むしろちょっと苦手に感じていたくらいで*1、新たに見るものも、すごく好きなものと、好みではないと感じるものの差が大きかった。
それなのに月髑髏にはまってしまった要因としてはいくつか思い当たるところがあるのだけど、その大きなポイントの一つは間違いなく中島かずき脚本なのだと思います。
私が中島かずき脚本で最初に知って一番好きなのはもちろん「天元突破グレンラガン」なんですけど、月髑髏はかなりグレンラガンの方向性に近かったんですよね。そう感じたのはたぶんグレンラガンでのシモンに重なる「霧丸」がいたからだったんだと今は思います。(ここ、月の前までは女の子の「沙霧」というキャラクターだった)


そして今回の新作「偽義経冥界歌」は、これまでみた新感線舞台のなかでは*2いちばん、私が好きなタイプの中島かずき話でした。
中島かずきさんの作品には、藤子不二雄的に、ある程度よく使う「定型」があると思うのですが、本作のそれは「ダメなところもたくさんあるけど憎めない男が、周囲の手を借りながらヒーローになっていく」という物語です。けして特別な力があるというわけではなく、愛嬌とか度胸とか誠実さや創意工夫で乗り切っていくのが肝。

そして、この物語における「憎めない男」が、死んだ遮那王の身代わりとして偽物の「源義経」になる、奥華秀衡(藤原秀衡)の息子「源九郎(史実では国衡)」。
この源九郎を生田斗真さんが演じてるんですけど、登場した瞬間から光を放っているように眩しくて、双眼鏡で追うのがやめられませんでした。
責任感とかでは全然なく、単に自分には戦の才能があるからと「戦ができるならいっちょやるかぁ!」くらいの感じで義経を引き受けてしまう軽さに笑ってしまいつつ、なんだか愛しくて一気に好きになってしまう。

そして、そんな兄上に憧れつつ、自らの犯してしまった諸々に苛まれる弟「次郎(のちに元服して泰衡)は中山優馬さんが演じているのですが、中山優馬さんて「ギリギリのところに追い詰められている弟」が本当に似合うな…と思いました。舞台でみるのは「にんじん」*3以来だったので「弟」イメージが強いのかもしれませんが*4、泰衡になってからのメイクの美しさとか、表情の変遷とか、思い起こすと切なくて胸がいっぱいになります。

義経と弁慶の関係性や、義経と頼朝の関係性については、そもそも影武者の物語なので、これまでいろんな物語で描かれてきたサビ的なもの*5はありません。
ただ、静御前に似た立ち位置に置かれている「静歌」がいたり、側室の子であるために兄弟と対立せざるを得ない場面があったりする部分は、ある程度(国衡の史実に沿っているとはいえ)確実に「義経」に重ねて描かれているのだと思います。
個人的に、1幕を見終えたタイミングでは「たぶん「頼朝」の立ち位置にいるのが弟の泰衡で、源九郎は「義経」でしょ!?」って思いながら見ていたのですが(義経も実際の秀衡の長男も側室であることとか)、ラストにもうひとひねりどころか、5ひねりくらいあって、さすが中島かずき〜〜!! とひれ伏したい気持ちになりました。

歴史の穴というか、その逸話にこんな物語を見出すのかという驚きもあるので、源氏ものにまつわる話が好きな人にも見応えのある話だと思います。

そして!特に好きだったキャラクターは「りょう」演じる黄泉津の方
主人公、源九郎にとっては義母にあたる存在ですが、そもそもこの物語では奥州は巫女の国としてあるようで、おそらくこの黄泉津の方の夫となるのが次世代「当主」であるという設定なんだと思う(たぶん/戯曲読んで確認します)。
そして名前から分かるように黄泉津の方は黄泉比良坂の番人のような存在です。黄泉比良坂って島根じゃなかったっけ?と思ったのだけど、黄泉比良坂について少し調べると今回の舞台にまつわるキーワードがたくさん出てくるので、つまり今回の「偽義経冥界歌」は源氏ものと「古事記」のマッシュアップでもあったのだと思う。
……話が逸れましたが、この黄泉津の方は奥州の本来の「当主」としての責務の重さは物語が進むにつれ明らかになり、最後まで筋の通った人だったなと思えたところがとても好きでした。

そして、彼女の相方「くくり」との関係はまるで天魔王と生駒のようでもありました。(この2人、本作の私の推しでもあるので、どうぞよろしくお願いします!)
そしてこの「くくり」、第一声を聞いて、あれっ!?となったのですが、なんと新谷真弓さんが演じているんですよね! 私がやったーとなったのはもちろん「フリクリ」が好きだからで、舞台女優さんなのに舞台で見たのはこれが初めてだったんですけど、やっぱりとても好きな声なのでもっとみたいな…と思いました。

やはり「霧丸」のいる月髑髏ではまった自分は、特に同性間にある一言では名づけられない絆によって、何かに立ち向かう話に弱いのだな、と思う。そういう意味でもこの「偽義経」はとても好きな物語でした。

私が観たのは2公演目だったんですが、開幕したばかりとは思えないくらいの完成度で完全に圧倒されてしまいました。きっとこれからそれぞれの役者さんの色が濃く滲んで変化していくのだと思います。でもきっと映像とかに残るのは熟成された後半だと思うので、このまっさらなタイミングで見れてよかったなとも思っています*6
早くもう1回見たいけど、自分が次に見れるのは来年の東京かな…?
お近くの方で興味がある人はまだ買える日もあるはずだし、きっと当日券とかもあるとおもうのでぜひ…!!
上にはごちゃごちゃ書きましたが、頭空っぽにして偽義経の生き様を追いかけるだけでも、抜群に面白くてわくわくする舞台だと思います!

ちなみに珍しく遠征だったので、張り切って大阪観光もしてきました。友だちにたくさんおすすめを教えてもらってあちこち行ってきたので、それはまた改めて日記に書きたいなと思います! 楽しかった〜!!


以下余談

余談ですが、偽義経の初日前に中島かずきさんが「スパイダーマン スパイダーバース」をみたってツイートされてたので私も偽義経みた翌日にスパイダーバースをみにいったんですよ。
そしてこれが、Bを主人公としてみるとかなり偽義経にも月髑髏にも重なるところのある話だった。
それから中島かずきさんが源九郎のことを「好漢」と書いているのをみて、ふと、そういえば中島かずき作品は武侠小説とも近い雰囲気があるなと思ったりもした。(陸小鳳とかけっこう捨之介)
アメコミも武侠ものも全然詳しくないので、ぼんやりと共通点がある気がする…て思ってるだけなんですが、このあたりの解説を読んで腑に落ちたり誤解に気づいたりとかしたいな〜と思っています。
やっぱりニンジャバットマントークショー行くべきだったな…。
今年公開される「プロメア」も楽しみです!

promare-movie.com

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*1:ふ○たさんが苦手なのです…辛かった職場の上司に似ていて…

*2:といっても髑髏城シリーズを抜かしたらそんなに見てないけど

*3:https://spn.ozmall.co.jp/entertainment/performance/318/

*4:もちろん山田菜々ちゃんの影響もあるけど

*5:私は勧進帳が大好き…

*6:自分はあまりコメディパートが多くない方が好きなのもある

「タイムリープもの」分類チャレンジ

タイムリープもの」(もしくは「ループもの」)と呼ばれるジャンルの物語が好きです。
タイムリープものはタイムトラベルを題材としたSFの1ジャンルとされているけれど、いわゆる「タイムトラベルもの」と違うのは、タイムリープする先に「自分」がいないということだと思う。
つまり、タイムトラベルは「肉体ごと時間移動」するもの、タイムリープは「時間ごと、もしくは意識のみが時間移動」するものを指す、とここでは仮に定義しておきます。

私が最初にタイムリープを扱った物語に出会ったのは、おそらく北村薫の「ターン」だったと思う。
タイムリープもの」という言葉を使うようになったのは、日記を遡ってみたところ、おそらく細田守版の「時をかける少女」を見てからで(「バタフライ・エフェクト」の感想にはタイムリープという言葉がでてきていなかった)、その後、おそらくシュタインズゲートをきっかけに意識的に「タイムリープもの」を探して見るようになったのだと思います。

タイムリープものというのは、その現象自体の謎を解明することが必須ではない(むしろ解明されないことの方が多い)ジャンルだと思うんだけど、その代わり「なぜその期間をループするのか」もしくは「ループが終わった/ループを終わらせたのはなぜなのか」についての説明が結末につながる事が多い。
そこに読者が納得すれば、ループの仕組み自体は「そういうものだ」と受け入れられることが多い気がします。

とはいえ、ひとくちにタイムリープものといっても、本当に多様な物語があるので、ここで一度、自分が「タイムリープもの」と認識している作品を分類して整理してみようと思いました。
ここではまず

  • A「ループから抜け出す話」
  • B「ループを重ねて目標達成する話」
  • C「タイムリープが人生を変える話」

に分けてみたいと思います。
(もちろん重なる部分がかなりあるので、どちらが物語の本筋に近いと感じたかという主観的な分類です。)



A:ループから抜け出す話

  • 比較的短期間の繰り返しであることが多い
  • ループから抜け出すことが(最初の)目的
  • 「恋はデジャ・ブ 」(映画)

恋はデジャ・ヴ - イチニクス遊覧日記

  • 「ミッション: 8ミニッツ」(映画)

ミッション:8ミニッツ - イチニクス遊覧日記

「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」 - イチニクス遊覧日記

  • 「ターン」(小説)

ターン (新潮文庫)

ターン (新潮文庫)

オール・ユー・ニード・イズ・キル」と「ミッション: 8ミニッツ」はトライ&エラーを繰り返すという点で似た構成だと思う。
「恋はデジャ・ブ 」と「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」は本人の意識の変化がループ空間から脱出するきっかけになるというところが近いかな? 「ターン」はいきなり上の定義とちょっとずれるかもしれないけど、描写自体は典型的なタイムリープものだと思います。



B:ループを重ねて目標達成する話

  • タイムリープの力を意識的に使える主人公orキャラクターがいる
  • 事件、事故などを回避する、世界を変えることが目的、世界に干渉する

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  • 「ライフ イズ ストレンジ」(ゲーム)

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wwwsp.sagrada-anime.com

re-zero-anime.jp

  • 「ぼくだけがいない街」(漫画)

「僕だけがいない街」/三部けい - イチニクス遊覧日記


最初はタイムリープの原因を探す話であっても後にその力を使って、単にループからの脱出ではなく、起こってしまった未来を変えることを目標にしたもの。
STEINS;GATE」や「ライフ イズ ストレンジ」、「ひぐらしのなく頃に」とかもそうだけどプレイヤーが「トゥルーエンド」を目指していろんな分岐を渡り歩くことに似ている。
個人的には、どのエンドがトゥルーエンドかはプレイヤーに委ねられている…ととれるような設定だとなお好きです。
観測者である自分だけがあり得たかもしれない/けれど決してしまった分岐の先を知っているという点で、タイムリープする主人公の視点とプレイヤーの視点が重なるところが特にゲーム系タイムリープものならではの演出だと思う。「バタフライ・エフェクト」のソフトに別バージョンのエンディングが収録されていることなどもゲームでの描き方に似ている。



C:タイムリープが人生を変える話

  • 主人公は目的意識があってタイムスリップするわけではない
  • 主人公はタイムスリップの能力を(死以外で)使いこなせるわけではない
  • 「リプレイ」(小説)

リプレイ (新潮文庫)

リプレイ (新潮文庫)

ハリー・オーガスト、15回目の人生 (角川文庫)

ハリー・オーガスト、15回目の人生 (角川文庫)

時をかける少女

時をかける少女

時をかける少女、何度目か - イチニクス遊覧日記

  • 「シャッフル」(映画)

シャッフル(字幕版)

シャッフル(字幕版)


「リプレイ」と「ハリー・オーガスト、15回目の人生」は自分の死によって人生を繰り返すパターンのタイムリープものなのでよく似た構造だと思う。
ただ、「リプレイ」はそのタイムリープ期間は長いけれど、どちらかというと描かれるテーマは「恋はデジャ・ブ」の方が近い。
「ハリー・オーガスト、15回目の人生」は最近読んだ小説なのだけれど、タイムリープできるのが主人公だけではないために生じた問題の解決がテーマになっているという点で上にあげた物語のどれとも異なっている。
時をかける少女」の場合は、ループよりもタイムトラベラーに出会ったというところが肝かなと思うのでむしろ「タイムトラベル」ものなのかもしれない。

上記の分類からは、タイムリープがメインでないものやタイムスリップが1回しか起こらないものは省いたのだけど、
1回タイムスリップして戻るタイプの話は「違う分岐を楽しむ」という意味では、ゲーム的なタイムリープものに近いような気もする。
ざっくりとした分類なので、いやこれはやっぱりこっち…とかそもそも分類自体が間違ってる…というのも多々あるとは思いますが、もっと色々みて改めて考えてみたいと思います。

個人的に、タイムリープもので特に好きなのは、「世界線を移動しても記憶を維持できる力」がタイムリープ当事者にあり、「自分だけが覚えてる記憶があって、周囲の人はそれを忘れてしまう」という描写です。
それから「リプレイ」や「恋はデジャ・ブ」のように、タイムリープを繰り返したからこそ、今ここの唯一性に気づくという話も好きです。
お勧めがあったらぜひ教えて欲しいです。

眠りについて、3つ

その1

帰りの電車で座席に座るのは危険だ。
特にこの季節は、足元の暖房と電車の揺れに懐柔され、少しだけ…と目を閉じればほんの2、3秒で眠りにつかまってしまう。その瞬間はどことなく、湯に落とした角砂糖が崩れる様に似ている。誘惑に抗えない感覚が、気持ち良いからだろうか。
電車に乗っているときの眠りとは不思議なもので、なぜか最寄駅に着く寸前、もしくはついた瞬間に目が覚める。
人の乗り降りする気配はどの駅にも共通することだし、車内アナウンスで駅名が連呼されるわけでもない。それなのに、ちゃんと最寄駅で目が覚めるのは、おそらく何らかのシステム(視覚以外のなにか)がバックグラウンド再生されているからなのだろう。
そして、このタイプのこの目覚めには、強制終了からの再起動を行ったかのような、ジェットコースターの最高地点から落ちる瞬間のような、とにかく人体バッテリーの寿命を確実に縮めそうなドキドキ感がある。
もちろん、寝過ごすことが恐ろしいのではない。バッテリーが発熱した状態でめちゃくちゃ重いデータを開く瞬間のスリルにドキドキしているのだ。
だから、冬の帰り道に座るのは危険だ。座るのならば、ジェットコースターに乗りこむつもりで、カバンを抱えて、安全な体勢を心がけなくてはならない。

その2

最近のこだわりは目覚ましを2段階にかけることだ。
1つめを起きたい時間の30分前にかけ、2つめを本来起きたい時間にかける。どちらも隣の部屋に置いているテレビのアラームなので、布団から出て止めにいかないといけない。
つまり私は毎朝一度、本来起きたい時間の30分前に目覚ましに起こされ、布団からでて隣の部屋に行っているのだ。
確かに面倒だ。
けれど、想像してみて欲しい。起きたけど「あと30分眠れる」と思うとすごくお得な感じがしないだろうか。私はする。早起きが三文の徳というのは本来これのことを言うのじゃないかなと思う。
布団からでて目覚ましを消し、電気をつけてもう一度布団にはいる。私にはあと30分眠れる権利がある……。なんて権利を堪能しているうちに次の目覚ましが鳴るのだけれど、二度寝をしたことでなんだか満足感もあるし、一度起きた時に部屋を明るくしておくことで、起きるのが少し楽になるような気がするし、今の季節なら起きたときに暖房をつけておけば活動もしやすい。
私はこれを、1石3、4鳥くらいの効果はある生活の知恵だと思っている。何事も自己満足が大事なのだ。

その3

時折やけに印象的な夢をみる。
先日は高速のサービスエリアで友だちと買い物をしていて、その中の1人がサボテンの鉢植えを持ってきている夢だった。なかなか大きい、直径20cmくらいの鉢に高さ30cmくらいの白っぽいサボテンが植えられている。
友だちは家をあけるから心配で持ってきた、と言っていて、皆で「結構心配性だよね」みたいな話をしていた。
その前後のことはあまり思い出せないのだけど、私にはその場面を確かに見た実感があり、現実だって何年も経てば、その夢の記憶と同じくらいの容量になっているような気がした。
そうなってくると、夢の記憶と現実の記憶にどの程度の差があるのだろう?
現実の体験をストックしておくことで、そこから面白い夢が生成される仕組みなのだとしたら、どんどん知らないものを見聞きした方が、睡眠中も楽しくていいなと思ったりする。

2018年に見た舞台

髑髏城の七人 season月の千秋楽からもうすぐ1年が経ってしまいます。正直、思い出を反芻しているうちに1年経ってしまった感覚なのですが、それ以降も色々な舞台を見たので、記憶があるうちに簡単にでもメモしておこうと思いました。2019年は見たらすぐ書くぞ…。

2018年2月までの「髑髏城の七人 season月」についてのまとめはこちら。
ichinics.hatenadiary.com

2018年3月〜5月「修羅天魔〜髑髏城の七人season極〜」

www.tbs.co.jp
下弦の熱冷めやらぬ頃に見たので、ステアラのオープニングの回転が月と逆なことにショックを受けたのを覚えてます…。
極楽太夫に蘭兵衛と捨之介の役割までが合わさったような天海祐希演じる「極楽」はかっこよかったし、あの広い会場を一瞬で掴む視線の強さは生でみれてよかった。ただーうーん!?と思うところもなくはなく、特に古田さんがなんか疲れてる感じに見えてしまったのが心配だった。複数回観たけど動くのしんどそう…と思ってしまった。
一番好きだったのは猛突(原慎一郎さん)の歌のシーンでした。

3月「舞台 弱虫ペダル ザ・キングダム」

イレギュラーが私にとっての初2.5舞台で、それ以降ペダステだけは新作があるたびに見に行っています。「弱虫ペダル」という作品は小野田坂道という一見平凡なように見えて実は天才(自覚はない)である少年が主人公なんですけど、個人的には、もう一人の主人公は彼を自転車に誘う、一見完璧なように見えて脆いところもある、今泉くんなのではないかと思っています。なぜなら、物語を通してずっと成長が描かれているのは彼なんですよね。彼には本当に弱点が多い。今回のキングダムにおいても、彼が精神的なもろさを露呈してしまうある場面が描かれるわけですけど、それは「スカシ」なんて呼ばれてるのにその実ひどく思春期の青年である今泉くんの魅力でもあるわけで…とか考えながらとにかく楽しみました。
あと手嶋役の鯨井さんはほんとうにいい声ですごい。泉田役の河原田さんとともに新世代ペダステの精神的支柱でいてほしいです。

6月「舞台「刀剣乱舞」悲伝 結の目の不如帰」(ライビュ)

www.marv.jp
舞台刀剣乱舞(刀ステ)はずっとライビュでしかみれてないのですが、これは下弦後の鈴木拡樹さんが観れるというのもあってめちゃくちゃ期待して見に行きました。結果、鈴木天の余韻をまっったく感じない「三日月宗近」だったのが流石の鈴木拡樹さんでした。
映画刀剣乱舞もすごく良くて、鈴木さんの三日月はいくら見ても見飽きないんですが、やはり舞台と映像は違っていて、この時のことを思い出すと、まずやはり腰を落として踏み込む所作が毎回きれいだったな、と言うことが思い出されます。それから玉城裕規さん演じる小烏丸の体重を感じさせない存在感もすごかった…。
刀剣での推しキャラは光忠なんですけども、このお話では本丸のムードメーカー的な光忠が三日月を疑いつつも疑いたくはないと葛藤し、最終的には……というのがとても切なかったです。
物語としては私の好きなタイムリープものに近かったと思うのですが、千秋楽のライビュだけを見たのではその構図を十二分に味わえなかったっぽい、と言うところだけ残念でした。

7月「メタルマクベスdisc1」

www.tbs.co.jp
思えば2018年はステアラに捧げた一年でもあったんですよね…。と言うわけで極の次のステアラは「メタルマクベス」でした。
直前にゲキシネで初演版を見てから臨んだのですが、見てまず思ったのはステアラの使い方がこれにて完成した…!っていうことでした。冒頭シーンででかいモニターが立ち上がってきたところでもう5億点が出ていた。初演版ももちろんよかったのですが橋本さとし濱田めぐみとのランダムスター夫妻はとにかく初日から最強で、その上生演奏で、舞台でありライブでありアトラクションでもある…って感じのすごい舞台でした。カーテンコールで冠さんが嬉しそうに場内を見渡していたのがとても印象的でした。
ただ所々、私の中の倫理委員会みたいなのが発動してしまうところもあり、これは宮藤官九郎脚本との相性なのかな…と思ったりもした。(特にローマン関連)
千秋楽の日のアンコールのライブも最高に楽しかったな。橋本さとしさんが大好きになりました。

8月「スサノオと美琴〜古事記〜」

下弦後の廣瀬さんを見たくてチケットを取った1日限りの公演。
主人公の少年が古事記の世界に迷い込んで、スサノオと一緒に旅をする…と言う物語。
生オーケストラだし、有名な声楽家の方が出てたり、バレエがあったりと、なんだかすごく盛り沢山な舞台で、これが1日限り?何かの予算消化なのか?とか考えてしまうくらいとにかくお金がかかっていた気がする。そして著名な出演者が多いからか、旅をしながら出会うそれぞれのソロパートが積み重ねられていく構成になっていた。
……と色々謎だったことが印象に残っているのだけど、舞台はなかなかよかったと思う。お目当の廣瀬さんもとてもよかった。蘭兵衛とは全く違う、暴れん坊みたいな役なのも新鮮だったし、剣舞が観れたのもよかった。
よかったなと言う気持ちと謎だなと言う気持ちの間で狐につままれたような気持ちになった舞台でした。

8月「ミュージカル GHOST」

www.tohostage.com
私の推しの1人である秋元才加ちゃんと、月髑髏(上弦)で好きになった平間壮一さんが共演する…!ということで告知を聞いた時から楽しみにしていた舞台。とっっても良かったです。
少しずつ形を変えるセットの作りも面白く、登場人物の立ち位置が縦方向にばらけることで決して広くはない舞台上を効果的に使っていた。物語はサム(浦井健治)とモリー秋元才加)とカールの三角関係(恋愛的な意味でなく)を中心に描かれ、物語序盤でサムが「ゴースト」になるわけですが、亡くなってしまった恋人を思うモリーの、でも決して依存しているわけではない強さも良かったし、ゴーストになってなお前向きに感じるサムの陽性は浦井さんならではの魅力だった。特に良かったのは平間壮一さん演じるカール。罪を犯す人物なのだけど、日常の延長線上で落とし穴に落ちるようにして罪に転んでしまったという印象で、確実に自業自得ではあるのだけれど、だからこその切なさがあった。「あれは誤解だった」と歌う場面の表情の切なさが強烈に印象に残っています。できればもっと見たかった舞台…。

9月「メタルマクベスdisc2」

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disc1とどのくらい変わるのかな?と思っていましたが脚本は基本的に同じ。でも演者が違うとこんなに違うお話になるんだな…!という面白さは月髑髏的なところがあるかもしれません。
尾上松也大原櫻子という、disc1よりぐっと若いランダムスター夫妻で、ランダムスターが完全に夫人の尻に敷かれてる感が出てたのがよかったです。ただ、ランダムスターの友であるエクスプローラー役が岡本健一さんになったことで、この2人の関係性が謎になったdisc2でもありました。
あとメタルマクベスのメタル要素のかなりの部分を担っていた冠さんポジを若手演歌歌手徳永ゆうきさんが担当していたのも面白いdisc2でした。たまたまTVで徳永ゆうきさんがLemonを歌ってるのを見て、何このめちゃくちゃ歌が上手い人→メタマクに出てたじゃん!となったのも面白かった。

10月「カレフォン」

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廣瀬さんの裸足がたくさんみれる舞台でした。廣瀬さんの役は幽霊なので、セットの中を白い服を着て歩き回ったり座ったりする…というシーンがかなりあったんですが、段差のあるセットなので、高さのあるところにしばらく座ってたりするんですよね。なので双眼鏡で見てると足の裏まで見えてしまって、いや…こんな、足の裏とかガン見しちゃだめ…と思ったりしたんですが休憩時間に「足の裏ばっかりみちゃった」って一緒にいった友人に話したら「わたしもww」って言ってたのでやはりあそこが見所だったと思います。
もちろん他にも見どころはありましたし役者さんは皆良かったと思うんですけど、少人数キャストでセリフ詰め込みで時系列が行ったり来たりするので、どこを描きたい話なのか、私にはよくわからなかったな…というのが正直なところです。

11月「メタルマクベスdisc3」

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3作の中では一番「わかりやすいメタルマクベス」だったと思う。
今回は浦井健治長澤まさみのランダムスター夫妻なんだけど、浦井さんが一番「綺麗は汚い ただし俺以外!」と思ってそうな調子に乗った感と尻に敷かれてる感のハイブリッドで、確かにこのランダムスターなら道を踏み外しそうだな〜、でも憎めないな〜、って納得できてしまうところがとても好きだった。
千秋楽の大はしゃぎも楽しくて、浦井さんは本当に新感線が好きなんだなってニコニコしてしまいました。

ただ「メタルマクベス」については、初演〜disc3まで見て、全てに共通するラストシーンが最後までしっくりこなかったなというのが正直なところです。具体的に言うと、グレコの「これが悪魔の右腕だ!」というセリフなんだけど、それまで特に右腕に注目するストーリーではないのと(メロイックサインのことかな?)、なぜそれをグレコが言うのか? というのに毎回引っかかってしまったんですよね。まあマクベスのラストがそうなのかもしれない→読んでない私が悪い、ってなるのでいつかマクベスを読まなくては…。

12月「日本の歴史」

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秋元才加ちゃんが出るということでFC先行から頑張ってみたにも関わらずチケットが取れなくて泣いていたところ、2枚取れてた友人が連れて行ってくれました。天使…。そしてこれが本当に素晴らしい舞台だった。世田谷パブリックシアターのこぢんまりとした真っ白な舞台上に楽器と大きな雲が浮かび、その下で7名のキャストがアメリカに渡ってきたある1家の歴史と、1700年に及ぶ日本の歴史に重ねて描き出していく。
7名のキャストが入れ替わり立ち替わり様々な歴史上の人物として現れる様子にはとてもワクワクしてしまったし、7名の魅力がフルに描き出されていて全員大好きになってしまった。
特に良かったのは、川平慈英さん演じる平徳子(清盛の娘)の悲哀と、中井貴一さんと香取慎吾さんが演じた頼朝と義経のくだりです。歴史物ってあまりみないけど頼朝が義経を拒絶しなければならなかった理由をああやって描くのはあまりみたことがなかった気がする。
川平慈英さんが歌う「なんとかならない時でも、なんとかなるもんさ〜」って歌を思い出すたびに元気が出る。東5ホール ぬ51a本当に創意工夫にあふれたチャーミングな舞台だったので、ぜひ円盤化して欲しいです。


2018年は多分これで全部だと思います。
特に好きだったのは(月髑髏はもちろんとして)ゴーストと日本の歴史。そう思える舞台に推しが出ているというのは本当に嬉しいことでした。
すでに忘れかけている部分があるので、今年こそは本当に素早く感想を書いておきたい…。