豚茶漬け

豚茶漬けを食べると、T兄のことを思い出す。T兄は母方の従兄弟で、私にとっては実の兄のような存在だ。 T兄が私の家に下宿していた受験生の頃、私はまだ中学にあがったばかりだった。 T兄が暮らしていた部屋には、大量のカセットテープと、古めかしい石…

 負け戦

毎日眠くて仕方ない。眠気に耐えてるときって、背筋はゾッとするし、膝は抜けそうだし、手先に力入らないし、なんか目が乾く気がするし、でも耐えなきゃと思って全身に力いれてるのに、顔だけ力入らなくて頭もぐらぐらしてくるし、そうしてるとそのうち、時…

 焼きそばパン

青春のうちに経験しておきたいことベスト3といえば、パンをくわえて走る女の子と激突、土手で殴り合った後の仲直り、そして夜の学校のプールで泳ぐ…なんじゃないかと思います。ちなみにこれは今週の結果ですので、来週のベスト3がどうなるかはわかりません…

 グッドモーニングトキオ

試験勉強のおともは? と訊いたら、10人に6人くらいは「深夜ラジオ」って答えるんじゃないかと思う。年代にもよるのかもしれないけど、わたしも受験生だった頃はよくラジオを聞いていた。決まって聞いていた番組があるというよりは、テレビを見てると怒られ…

 おとうと

私には2人弟がいる。妹は1人だけど、弟は2人いて、長女であるわたしをいれると全部で4人きょうだいだ。ところで兄はいないのに兄弟って書くの何か違う…ってよく思うので、いっそ兄弟姉妹どの組み合わせでも「きょうだい」て読めばいいんじゃないかな。私…

 美容室日記

美容室のなにが苦手ってやっぱり美容師さんとの会話なんですが、でもそれは別に美容師さんが苦手というわけでなく、そもそも人見知りなのと、背後から声かけられてもよく聞こえないのと、鏡の前にいること自体が落ち着かない…というわけで、できれば読みかけ…

 喉元すぎてった

先日、元同僚と飲みにいった。私と彼女は小さい会社に同期入社して、最初に面接で言われた待遇全部覆されてなんだかんだ諸々あって、で、結局そこをやめて今は別々の会社で働いてる。当時は、ほんとに、しんどかったなー、と思うけれど、そんでも、それから…

 竹やぶ抜けて

まだ小学校の1年生くらいの頃、お母さんが書いてくれた地図とお弁当持って、探検ごっこしに行ったことがある。「たけやぶくぐる」「クローバー畑でおべんとうをたべる」「池でコイにえさをやる」とかいろんなミッションがあって、よく考えたら家の前の空き…

 ビール日和

あー今日はビール日和だなって飲みに行って、お手拭き手渡されつつ「じゃービール」って、注文して左から順に「レバ刺」「ほっけ」「マグロブツ」「鮭とば」…なんて具合にはり紙を眺めていたところでやってきたジョッキがビールじゃなかったー、けど店員さん…

 ヒッヒッヒー!

弟たちと妹から、誕生日プレゼントにと「ファービー」*1をもらったことがあった。あの「モルスァ」で有名な、ペットロボット(?)のはしりみたいな人形で、当時すごく流行していた。 ものめずらしさもあり、最初はみんなで奪い合って遊んでいたんだけど、あ…

 呪文

今日はいつも無意識に(脳内で)唱えがちの呪文を書いていこうと思います。 どーん!じゃーん!がらがらー! リライトしてー気分のときによく唱えます。プライベートエリアのバルスみたいなものです。 ウキャキャキャキャーッ!エヘッアハッ! SDP「コロコロ…

 昔話/ベランダでひとり

私がよく見る夢には、いくつかのパターンがあります。 1番多いのは、たぶん翌日早起きしなきゃとか、忘れ物しないようにとか、ちょっと心配事があるときに見る、やっちゃった! って焦る夢。まあ、そういうときは大抵寝坊してないし忘れ物も思い出せるんだ…

 ニラ

ちなみにこれは花ニラの花(でいいのかな?)です。最近よく見るので、あらためて春の花だったんだなーとか思っています。でもこれはニラじゃなくて、葉っぱがニラの匂いするから花ニラなんだって知って、ややこしいなーと思いました。花びらがおりがみみた…

 夢の気分 

このまえ、すごく怖い夢を見た。目が開いてからもしばらく呆然としてて、だんだんと意識を取り戻すにつれ、ふと、あれこれ違う世界だって気づいてびっくりした。 ああ、よかったー、って安心しながら、でも怖い気分がなかなか抜けないのはやっぱり、夢は客観…

 しゃくしゃく余裕で暮らしたい

なんかダラ書き気分なのでダラ書きする、といういいわけを掲げつつ、それにしても話すように書くってのはちょっとひとりごとみたいで照れくさかったりもするな、なんて思うのは誰に向かって思ってるんだかよくわかんない。書きたいのはきょうふと思いだした…

 昔話/「紙おむつとって」

それまでひとりっ子だった私に、弟が生まれたのは5歳のときだった。かつて居間におかれていた備え付けのストーブにあたりながら、唐突に「春にはお姉ちゃんよ」って言われたときのことは今でもよく覚えている。その「弟」はどこからくるのか、なんでお母さ…

 家帰ってパソコンつけて、私は日記を書きます

先日、学生時代の友達と3人で、ご飯を食べに行った。 そういえば私は昔から、3人で集まる機会がとても多くて、考えてみれば小学校でも高校でも大学でも(中学がないのは中高一貫だったから)そうだった。 中には結婚した子もいるしお母さんになった子もい…

 昔話/マンモスホームセンター

昔、うちの近所に、金魚と植物を売ってるホームセンターみたいなのがあった。ふたつある入り口の左手側には、たくさんの金魚が泳いでいる池(というか大きな容器)が並んでいて、その奥には壁一面をぐるりと水槽にかこわれた部屋があった。お祭りなどで金魚…

 それ言わなくてもいいのに日記

「結婚できない男」というドラマを何回かテレビで見たことがある。わりと面白くて、人気もあったドラマだと思うんだけど、この主人公の言動は(顔ではなく)うちの父親にとてもよく似ていていた。 たとえば、建築家である主人公のところに依頼に来たカップル…

 走りたい

のんびりしてるといわれたこともあるしせっかちだといわれたこともある。やさしいといわれたこともあればつめたいといわれたこともあり、好奇心旺盛だったり無関心だったりけんか腰だったり懐が深かったり、全然違ういろいろな印象が私なのはつまり相手によ…

 コーヒー日記

そういえば10代の頃はコーヒーが飲めなかったような気がする。だけど、大学時代のバイト先の側にあったドトールで、休憩時間はたいていそこで本を読んだりしていて、頼んでいたのは常に、ブレンドコーヒーだった気もする。 なんでコーヒー嫌いだったのか、そ…

 チェリー

「君の犬」を聴きながら思い出すのは、チェリーという犬のこと。クリーム色した犬で、うさぎの人形がお気に入りだった。 チェリーは昔、私がつきあっていた男の子の家で飼っていた犬だった。初めて会ったときは怪訝な顔をしていたのに、その後は彼の家に遊び…

 わたしの部屋は六階

イヤホンが壊れてしまったのでしばらく音楽なしで通勤していたのだけど、配線むき出しになってたとこセロテープでくるんだらなんとかいけたので、今朝は久々に、音楽聞きながら外を歩いた。すこし、前のめりになる。ジャッジャッジャーン、キーーン、ジャッ…

 親知らず日記

ユロさんの「左上の親知らずを抜いてきた」日記を読んでいたら、自分が親知らずを抜いた日の記憶が(よく考えたらそれはもう7年くらい前のことになるのですが)まざまざと(まざまざと?)よみがえってきたので、そのことについて書いてみたいと思います…。 →…

 ユリちゃん

昨日読み終わった短編集*1に、木のウロに住む恋人の話がでてきた。湿った土の上を、灌木をかきわけて進み…、というような表現があったかどうかは定かでないけれど、私がそのウロの話を読みながら思いだしていたのは、そのようにして通ったユリちゃんちのこと…

 めでたい香港

19歳のとき、香港へ旅行に行った。友達と2人で、10日くらいぶらぶらして、船でマカオにも行って、すごく楽しかった。 泊まるとこも決めずに行ったのだけど、地下鉄の駅あがったとこで声かけてきたゲストハウスのおばちゃんが、うちの母さんに似てて、だから…

 昔話/バレンタイン

昼休みに町へでると、明日はバレンタインデーっていうことで道ばたでチョコレートの試食とかやっていた。私も一粒もらって食べる。チョコレートはおいしい。とてもおいしい。 でも、バレンタインの華といえばやっぱりチョコレートよりも告白ですよね! 私自…

 ファミリーレストラン

ピンポーンと間の抜けたチャイム音が鳴り続けているのは、入り口で子どもが出たり入ったりを繰り返しているからで、フロアに顔を向けて立っている制服を着た店員は、もう振り向くことすらせず曖昧な表情を浮かべ、ここではないどこかのことを考えているよう…

 木曜日

なんかいろいろ重なる日は重なる。おおむね楽しく、元気に暮らしてても、そういうもろもろに引きずられる日はあって、そういうときは全部が意味を持ってる気がしたり、考えすぎってわかっててもどんどん重なってくものに気分だけ、先に引きずられていく。違…

 感謝(驚)

商店街を歩いていた。23時すぎ。ほとんどの店は閉店してしばらくたっていて、少し先の角、ガラッと開いた扉から漏れた人の気配も、サアーって足元に沈む。発砲スチロールの箱がパコンて音たてる。私の膝がビニール袋をけとばす。指先がちぎれそうに寒い。ポ…