「モテキ」3巻/久保ミツロウ

モテキ 3 (イブニングKC)

モテキ 3 (イブニングKC)

身の回りで、去年一番話題にのぼった漫画といえば「モテキ」だったと思います。読み終わったあとに友達とあれこれ言うのが楽しかった。
今回3巻が出たのですが、あとがきを見ると4巻で完結する予定とのこと*1。どう終わるのか、3巻の時点ではまださっぱりわかりません。
まあ、最後に夏樹がでてくるので、「忘れられない女」との決着をつけるのだろうなーとは思うけど、それでうまくいくのか、玉砕したけど大人の階段のぼったENDなのか、それとも「シガテラ」みたいな終わり方になるのか、想像を裏切られるのか、とても楽しみです。
個人的な希望を言えば、3巻のフジ君は逆切れしてひくつになってるときの相手の気持ちとのすれ違いが読んでてけっこうつらかったので、最後くらいは、自分のこと好きだった女の子たちへもいいとこ見せて欲しいなーと思います。
「ほんと藤本君 私の事 何も見てなかったんだねぇ」っていう土井さんの嫌味が通じてないのがまた切ない。土井さんいいこだな。

*1:それは前よんだインタビューにも書いてあった気がするけど、ほんとにまとまると思ってなかった

 顔をなくしたニンニ

小さい頃、よくスライドでムーミンを見た。カセットテープかけて、タイミングごとに絵を切り替えていくやつ。たぶん壁に映してたんだろうけど、うちのどこにそんな大きな壁があったのか今となってはよくわからない。
親の仕事の関係でもらったものだったせいか、スライドは1話ぶんしかなくて、しかもお話の途中までだった。それでも、いくつかの場面については、岸田今日子さんの声とともに、今でもはっきりと覚えている。オープニングの音からしてちょっとこわいのとか。
「顔をなくしたニンニ」は、ムーミンの家に「ニンニ」という女の子がやってくるところからはじまる。
ニンニの姿は誰にも見えない。彼女は一緒に暮らしていたおばさんからいじわるされて、だんだんと姿が見えなくなってしまったのだ。そのため、ムーミンの家にやってきた時は、首にかけた鈴だけが彼女の存在を知らせるものだった。
しかしムーミンたちにやさしくしてもらうことで、ニンニは少しずつ姿を取り戻していく、というお話。
食事をしながら、「たのしいってなんのことですか」「うれしいってなんですか」って言うところとか、今思うとちょっと綾波っぽい。スライドはたしかそのへんまでで終わっていて、なんだかすごくかなしい話だったなと思っていた。

そんなことを思い出したので、あらすじを検索してみたところ、ニンニがその後ちゃんと顔をとりもどしたことがわかってほっとした(平成版と私が見てた旧版を比べるとおちがだいぶちがっててそれはそれで笑う)。そして、きっかけはムーミン一家のやさしさであっても、顔を取り戻すきっかけになるのは、彼女自身の気持ちってところはさすがヤンソンさんだなと思ったりした。
まあニンニのようにつらいことがあったわけじゃなくても、たまに消えてるような気分になることはあって、例えば最近、インフルエンザになったりしたので一週間くらいずっとマスクしてたんだけど、マスクしてると楽なのは人から顔見られないからなのかなーとか思ったりした。スクランブルスーツっぽいですね。話がずれた。