花田少年史1〜4+5(番外編)/一色まこと

花田少年史 (1) (アッパーズKC (170))

花田少年史 (1) (アッパーズKC (170))

妹が友人にまとめて借りてきたので、通勤中に読もうと思って2冊鞄に入れて家を出た。おかげで今朝の私は通勤電車でなみだぐむ、ちょっとあやしい人になってしまった。
外で読むのは危険だ、ということで結局家に帰ってから全巻読み終わってしまった。

事故がきっかけで幽霊が見えるようになってしまった少年、一路と成仏できない幽霊達の交流を描くというストーリー。
くさくなってしまいがちな話が多い中、一色まことさんはコミカルな部分と涙をさそう話の展開が上手くて、まんまと涙するのも気持ちが良い。
特に犬の話、お父さんお母さんが出てくる話が印象に残った。

一路が住む町の雰囲気は「天然コケッコー」(くらもちふさこ)をもう少し都会にした感じ。
ストーリーの設定はスピリッツでやっていた「てんねん」に似ているけど、ストーリーはこちらのほうが好き。
とくに主人公、一路のいたずらっこぶりが魅力的だった。

生と死のはざまにいる人々という点では大島弓子の「秋日子かく語りき」にも近いかな。
ところで一色まことといえばアッパーズが休刊になってしまって、「ピアノの森」はどうなるんだろう?