ナイトホークス(夜更かしの人々)のような

ichinics2005-03-10

駅に着いたのが十時頃。なんだか疲れていたし、まだバスのある時間だったので久しぶりにバスに乗って帰宅する。
最寄り駅から家までの道を迂回しながらバスは進むのだか、その途中に牛丼屋がある。入ったことがないのでわからないけれど、オレンジ色だから多分松屋。車の止められない場所にあるせいだと思うが、出来た当初から、いつ見ても客の居ない店だった。
そして今日、バスの窓からなんとなくその店を覗き、なんだか奇妙な感じがしたので、思わず振り返って見た。そして、ああ、と思った。
ほとんどお客さんがいないのは相変わらずなのだが、そこにいるお客さんが全て初老のスーツを着た男性なのだ。そしてU字型の客席に配置された彼等の描く構図が、エドワード・ホッパーの「ナイトホークス」のそれととても良く似ていた。そのせいで、既視感を覚えたのだろう。
奥に座る女性が男性に変わっただけで、後の配置はほぼ一緒だった。客席の中で白い服の店員が作業しているところも。
私はエドワード・ホッパーの絵がとても好きなのだけど、彼が良く描いていた「都市の中での孤独」というモチーフを現代にうつしかえると、もしかしたらこういう風景なのかも知れないと思った。
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画像はエドワード・ホッパーの「ナイト・ホークス」の情景を映像の中で再現(このジャケットがそのシーンです)していたヴェンダースの映画「エンド・オブ・バイオレンス」のサントラ。Ry Cooder が手掛けたスコア版も良かったけれど、挿入歌が集められたサウンドトラック(asin:B00005GRUO)が素晴らしかった。全体的に当時流行って?いたトリップホップ系の曲が多いですが、粒ぞろい。DJ SHADOWの「untitled heavy beat1&2」やLOS LOBOS、LATIN PLAYBOYSの曲など私自身未だに良く聞いています。しかし、このアルバムを買った一番の理由はなんといってもEELSのアルバム未収録曲「BAD NEWS」が入っていること。これがとにかく良い曲。徐々に音が加わって行く感じと、Eのかすれた声が、なんだか沈んで行くような錯覚を起こさせる。EELS好きな人で、未聴だったらぜひ聞いてみて欲しいです。
海外のサイトで見つけた歌詞を後で訳すようにメモしとく。
【追記】
と、思ったらオフィシャルにちゃんと歌詞が載ってたのでリンクにしときます。あと、現在はアルバム未収録ではなく、日本では発売していないB面集に「BAD NEWS」も入ってるようです。
(歌詞はこちら→ http://www.eelstheband.com/lyrics/badnews.asp
She tucks〜から始まる部分の音の重なり方が好き。