妄想代理人7、8話

妄想代理人 (4) [DVD]

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第7話

少年バッドとして逮捕され、当初犯行を認めていた少年狐塚は一転、牛山と蜷川以外への犯行を否認する。刑事猪狩は月子の狂言とほぼ断定しているが、一方馬庭は被害者達の共通点に気付き、独自の調査をはじめる。

一番マトモに見える人が実は・・・という恐い話。馬庭の妄想シーンでちょっとマルコヴィッチの穴を思いだした。この「妄想代理人」とは関係なく、こういう「ありえない仮定」も考慮に入れて推理した上で現実的な解決に導く推理小説っていうのが好きで、もっと読みたいです。宮部みゆきとかそんな感じの話が多い気がする。エンタテインメント小説の醍醐味と言うか、こう、ぐっとくる。

第8話

チャットで知り合ったゼブラ、冬蜂、カモメの3人が一緒に自殺しようと集まって四苦八苦する。なかなかうまくいかない中、3人は「少年バットに会いたい」と念じはじめる。

人々から恐れられているバット男だが、彼が現れるのを求めている人もいる、という物語の本筋をはずれて別の側面を見せる番外編のような話。キャラクターがいつもと違うなと思ったら作画が「御先祖様万々歳!」のうつのみやさとる(理)さんだった。
ラスト、3人は実は既にこの世に居なかったというオチなんだけど、そういう話って漫画でも小説でもほんといろいろある。描き方によって様々なニュアンスにも変わって行く題材だなと思った。