インファナル・アフェア3 終極無間

ichinics2005-05-09

この前公開したばっかりなのにもう終わっちゃうというので慌てて見に行く。
「1」は劇場に見に行って、もうすごく面白くて見終わった後に友人とお好み焼き食べながら今年のベストは決まったねーなどと大興奮したのも記憶に新しいんですが、とにかく私は小説でも映画でも、こういう、ノワールもしくはハードボイルドもの(って言い方は合ってるのかわかんないけど)に弱い。スーツの男と銃と生き様みたいな。ゴッドファーザーとかLAコンフィデンシャルとかミラーズクロッシングとか。そしてインファナルアフェアとか。なかでもインファナルアフェアの好いところは、登場人物たちが基本的に善人であり、そこがたとえ無間道でも希望を失っていないというところ。
「2」は先日DVDで見て、やっぱり面白くて、劇場に見に行かなかったのを後悔した。ハウ役の人がとてもかっこよかった。そこはかとなく萩原流行に似てました。(どうでもいい)
3作見終わって思ったのは、とにかくこのインファナルアフェアシリーズは、3本で1つの作品であり、1つ1つを単体で語るのは難しいなということ。あえて単体でみるならやはり1でしょうか。2と3、とくに3はこれだけ見てもなんのことやらさっぱりだと思います。3を見てもまだわからない部分が残っているので、もう一回まとめてみたいと思う。
2で主役二人の若い頃を軸に、舞台となる香港の黒社会の歴史が描かれ、3では再び時間が入り乱れながらトニー・レオン演じるヤンとアンディ・ラウ演じるラウを中心に話が進む。そこにレオン・ライ演じるヨンが絡んでくるんですが、それぞれに深みがあってその押し殺した感情の豊かさに驚かされる。トニー・レオンは相変わらずあの泣きそうな笑顔が切なくて、それにつられてヤンに感情移入させられつつ、泥臭くかけずり回るラウの鬼気迫る感じも迫力があり、アンディ・ラウの底深さを思い知る。そしてレオン・ライが良かった。眼鏡とスーツのこういう役柄に弱いです。あの空の色も良かったな。チャップマン・トウさん演じるキョンも良かった。日本人だったら新井浩文さんにやってほしい役。
とにかくこのインファナル・アフェアは本当によくできた作品だと思う。映像も、脚本も素晴らしい。出来れば小説でも読んでみたい。思い浮かぶのは高村薫さんの文章。
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ところでハリウッド版インファナルアフェアはデカプリオとマット・デイモンが主役の二人を演じると聞きましたが(ソース不明)ちょっと若過ぎる気がする。ブラッド・ピットが製作なら彼にやってほしかった。個人的にはキアヌ・リーヴスがラウ、ブラッド・ピットがヤン(逆でも良いかも)ってイメージです。でも2を中心に映画化するつもりなのかな。だったら若過ぎるということもないか。