eels/blinking lights and other revelations

このアルバムはなんだかタイムマシンみたいだ。ずっと昔の出来事を、ふと思いだした時の鮮やかさのように、なんかこう、懐かしくてせつない。
この『blinking lights and other revelations』はeelsを聴いてきた人なら一聴してすぐにわかるように、過去の音源を中心としたアルバム。長い年月をかけて作り続けてきた曲たちらしいけど、歌詞や音色から、たぶん2nd『ELECTRO-SHOCK BLUES』あたりに作られた曲が中心のような気がする。もうちょっと聴かないとわからないけど、特にdisk1にそういう感じがあってもしかしたら時系列なのかもと思います。(例えばDisk1の5曲目「TROUBLE WITH DREAMS」とかは『daisies of galaxy』の「the sound of fear」にすごく近い気がする)
ライナーによると、今までにも何度かこの作品のリリースが持ち上がったこともあったみたいだけど、今回ようやく本決まりになったのは、インディーレーベルのVagrant Recordsに移籍したことが切欠なのではないか、とのこと。
「シューテナニー」以降が外に向けて作られたアルバムだとしたら、この二枚組は久しぶりの個人的なアルバムという感触。飲みながら大きな声で話しあってる感じと、その帰り道にとぼとぼ歩いてる感じ。どちらの空気も好きだけど、とにかくこういう音をまた見せてくれるようになったってことが嬉しい。時間が経ったんだな、と思う。丁寧にゆっくり聴きます。そしてまたライブで、曲が生まれ変わるとこを見せて欲しい。
ライブの感想は前にも書いたけど、ほんとちょっともうEELSについては客観的にはなせないですごめんなさい。
disk2のラストの曲「Things The Grandchildren Should Know」にも、ちょっとボビーJr.についての歌詞があるけど、これはちょっともうどうしようというくらいの名曲。感傷的になんてなりたくないけど、この歌詞を書いたEのことを考えると、なんかもう、なけてくる。「やり直したいと思ってるんだ」って。よかった。
また来日してほしいです。

2003/イールズライブについて
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ちなみにこのアルバムはゲストミュージシャンも豪華で、トム・ウェイツR.E.M.ピーター・バック、そしてラヴィン・スプーンフルジョン・セバスチャン。あとEの愛犬ボビーJr.も参加してます。
日本盤のボーナストラックなどは無いですが、英語が得意じゃない私は歌詞対訳のついてる国内盤を購入しました。