- アーティスト: Mice Parade
- 出版社/メーカー: Bubble Core
- 発売日: 2010/11/02
- メディア: CD
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もともとはディラングループで活動していたアダム・ピアースのソロユニットとして始動したマイス・パレードですが、私にとってはバブルコアの中でも一番好きな音。このアルバムにもディラン・クリスティやHIMのダグ・シャリンらが参加しているので、特に境界は無い感じとも言えるけど、なぜマイス・パレードが好きかと言えば、やっぱりアダムのドラムが好きなんだと思う。あのエモーショナルな打ち寄せるようなドラムに支えられた音はほんとにきもちいい。今回はゲストとしてクラムボンの原田郁子さんが参加されているんですが、彼女の歌声も即興的なドラムの上に寄り添いつつ主張している。あの張りつめたスネアの音の合間から、やわらかい日本語が聞こえてくる瞬間はちょっと鳥肌がたつよ。大音量かヘッドフォン推奨。
今回のアルバムは全体的に、前作の「オブリガード・サウダーヂ」に近い、アコースティックな(初期のとくにラムダの辺りと比べると)色合いの作品。ギターの音が増えた気がします。
シューゲイザーの浜辺を行くトロピカリアの列車
A Tropicalia Train Ride Along Shoegaze Shore
というのがアダムがマイスパレードの音を表現するのに好んで使う言葉らしいけど、今回の作品が一番その言葉にあっているような気がする。ドラムの音に揺られて気持ちよくまどろみながら、窓の外に広がる海を眺めている感じ。ちょっと曇った日の夕方と明け方。
アダムが一部プロデュースしたというクラムボンのアルバム『id』はまだ聴いてないんだった。