蒼井優ちゃん

NHKトップランナーのゲストが蒼井優ちゃんだったのを居間でご飯食べててたまたま見れた。良かった。
優ちゃんの、村田雄浩さんと共演したCM(2001年頃)が相米慎二監督の最期の作品だったと言うのはこの番組で初めて知りました。もうそんなに経ってしまったんですね。
デビュー当時、オーディションの度に「なんでこんなことやってるんだろう」と思ってしまったり、演技するのが恥ずかしかったり、履歴書の特技欄に書くと「踊って」っていわれるからバレエを踊ったりしていた、というエピソードを聴きながら、映画「花とアリス」での後半部分はかなり優ちゃん自身の体験がモチーフになっていたんだなということが分かっておもしろかった。
そして、話を聴いているうちに、だんだんアリスというキャラクターは「そのまま」の優ちゃんにかなり近い役だったんだなということを思って、あの、飄々としていて、あんまり本気を見せなくて、でも抱えてるものときちんと向き合おうとする「女の子」というアリスのキャラクターがすごく魅力的だったから私はあの映画がすごく好きなんだろうなと気付いた。もちろん、その対比として描かれる杏ちゃんのキャラクターがすごくしっかりと芯になっていたこともあるけど、むしろ「花とアリス」を私は杏ちゃんが演じた花に感情移入して見て、アリスに対してあこがれてしまう、ということだと思う。どこかに飛んでいっちゃいそうな女の子。
それでふと、大島弓子さんの、特に90年代に入ってからの作品を映画化した時に蒼井優ちゃんがやったら素敵だろうなと思ったりした。最初に思い浮かんだのが「ジィジィ」という短編*1。この短編を初めて読んだ時に「うわー」となんだか世界がひっくりかえったような気持ちになったのがすごく印象に残ってます。
ああいう、ちょっと抜けててお人よしだけどずるいところもあって、なんて女の子の役が似合いそうな女優さんて優ちゃんと池脇千鶴ちゃんしか思いつかない。なー。

*1:「大きな耳と長いしっぽ」ISBN:4049243695