映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!栄光のヤキニクロード

「大人帝国」が面白かった!と友達に言ったらおすすめされたのがこれ。

クレヨンしんちゃん」の劇場版11作目で、夕食に出される予定の焼肉用高級肉で盛り上がる野原家に、突然謎の男(ブシェミ)が現われ、なぜか指名手配され、追っ手に追われてさあ大変、というお話。
大人帝国がなかなかの感動作だったのに対し、ばかばかしくて思いきり笑えて楽しかったー。クレヨンしんちゃんはTV版もほとんど見たことが無いのだけど、映画版は皆「事件に巻き込まれる→しんのすけ(もしくは野原家)追われる→どたばた→エンディング」という形式なんだろうか? もしかしたらたまたまかもしれないけど、この全編を覆うパロディラッシュは大人向け、そしてばかばかしいギャグは子ども向けと、ほんとクレヨンしんちゃん映画はうまく作られてると思います。
子ども向けな部分としては、裏切った友達がちゃんと帰って来て、それを皮肉りながら許容するしんのすけのとこが良かった。良心的だ。あと「大人帝国」でも思ったけど、小さいしんのすけたちの動きがいい。大人には通れないし、大人の目線では気付かないような場所を移動していく感じが気持ち良い。
大人向けなパロディネタの筆頭は「地獄の黙示録」だと思うけど、その他もろもろ、下田営業部長はポルコ・ロッソ(中身は全然ちがうけど)みたいだったり、ジェットコースターのシーンはラピュタっぽかったり、ジブリ要素も満載だったような気がする。大人帝国の時はカーチェイスシーンだったけど、今回はラストのボスライブがブルース・ブラザーズみたいでよかったです。お兄さんがスティーブ・ブシェミだったのもあって(壁にぶつかって落ちるとこで「ぶしぇーみ」って言ってたし)「オー・ブラザー!」っぽくもあった。
あと自転車ね。これは制作にマッドハウスが入ってたし「アンダルシアの夏」意識なんじゃないかと思います。アンダルシアからE.T締め。ジェットコースターにしろ、自転車のシーンにしろ、スピード感のある画面はみてて楽しかったな。
難を言えば、ヤキニクでまとめてた割に焼き肉があまり重要な役目を果たしてなかったことかな。でも存分に笑ったので大満足。