マグノリア

マグノリア<DTS EDITION> [DVD]

マグノリア [DVD]

ポール・トーマス・アンダーソン監督作品(1999年公開)
エイミ−・マンのライブを見てたら、見返してみたくなって、DVD借りてきて見る。
公開した時に見てからだから、もう6年ぶりにもなるんだけど、その6年分、自分の考え方も変わったんだなぁと痛感させられた。
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物語は複数の男女を主人公に24時間の出来事を描いたものなんだけど、あらすじを説明しようとしてもきっとめちゃくちゃになってしまうだろう。初めてこの映画を見た時、面白いなぁとは思ったけど、正直いってよくわからないことがたくさんあった。それはたぶん、「仕掛け」があるはずだと思ってみてたからだ。でも、今見てみると、なんだかすんなりと、ああ、これはもっと単純なお話なんだなと受け入れられる。
「愛があるのに、そのはけ口がない」という台詞が出てくるけど、この映画に出てくる人々はみんな、その愛の使い方がよくわからないまんま、いろんなところにぶつかって、切羽詰まって、もう我慢できない、諦めちゃいたい、ぎりぎりのところにいる。
でも、ラストシーンの「それ」が乱暴にその状況を押し流し、それぞれがほんのちょっとだけ目の前の問題から気持ちをそらす。そして朝が来る。急カーブの手前でクラッシュ寸前だった車が、そっと軌道修正して走りはじめるみたいにして、物語が続いて行く。
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ほんとに、いい映画です。
そういえば、公開してる頃に、ラストシーンについてのネタバレがネタバレじゃない感じでいろんな雑誌とかの映画評に載ってて、でも見てみたらこれはやっぱ知らないで見たほうが良かったのでは…と思ったのを思いだしました。なのでもう大抵の人は見た事なくても知ってそうな「それ」については書かないでおく。でもなんか、あの頃の新聞の映画評とかって以外と平然とネタバレしていたような気がする。最近は見ようと思ってる映画のはなるべく映画評見ないようにしてるのでよくわからないけど。