女子が読む漫画

意外!? 女の子が一番好きなコミック誌は『週刊少年ジャンプ』!
http://news.oricon.co.jp/omr/16844.html

という記事をはてなブックマークで知りました。
ブクマのコメントとかを見ていると、意外という言葉が目立つのだけど、調査したのが「オリコンスタイル」であるということと、他にランクインしてる雑誌がらしてみても、これはわりと一般的と言える調査結果なんではないかなと思った。「一般的な」という区分けも曖昧なんだけど、たぶんもう少し「漫画好き」ばかりが読む雑誌の調査だったら、もっと偏りが出たんではないかと。2位にCookieというのを見てもそう思う。で、結果についてはそれほど意外でもなくて、なんとなく二位以下にすごく票差がありそうな気もする。

好きと言いやすい

とりあえずこの結果になった理由のひとつは、やはりジャンプがちゃんと女性もターゲットに加えた紙面づくりをしてるからなんじゃないかな。腐女子だけでなく、私の周囲の「オタク」という言葉に抵抗を感じる女の人たちの中でも、「ワンピース」ちょっと前なら「ドラゴンボール」や「スラムダンク」はありらしい。たぶん実写映画が公開されれば「デスノート」もその中に入ると思う。アリ/ナシの区分けの基準はよくわからないけど、芸能人とかも面白いと言ってたりするからという言葉をちらほら聞くので、好きと言いやすいだけなのかもしれない。

少女漫画雑誌という場所

それから、もうひとつの理由に、少女漫画雑誌の低迷があるんじゃないかと思う。「少女漫画」というのはここでは一応、中、高校生の女の子をメインターゲットにしてるもの。
性コミック誌の連載作品がある程度バラエティに富んでいるのに対し、女性向けの漫画雑誌は基本的に恋愛ものが多い。もう少し年齢層があがると生活環境にあわせた雑誌づくりをしているものが目立つ。(働く女性、とか、家庭もの多め、とか)つまり、読者が自分と重ねあわせて読むための漫画が目立つように感じる。特に増刊ものはその傾向が強いし(「切ない恋特集」とかね)、作家単位というよりカテゴリ単位の編集が目立つけど、あれはあれで需要があるのかもしれない。ともかく、増刊だけでなく、本誌でも一話読み切りが主体だったりとか、作家にとってはあまり自由な環境ではないようにも見える。
もちろん少女漫画家にも優れた作家は多いんだけど、むしろそういう作家として魅力のある人が男性コミック誌に流れているような気もする。例えば佐々木倫子吉野朔実IKKIへ、安野モヨコが(なかよしでも書いてるけど)ヤンマガ→イブニング→モーニングへ、デビューが最初から男性コミック誌という女性漫画家も多い。

キャラ人気とか

また、ジャンプに多い、キャラクター人気につながるような漫画は一気に読者層を押し広げるけど、それは少女漫画でいうとわりと低年齢層向けのものに集中していて(りぼん、なかよしなど)女性コミック誌のものがドラマ化される例はちらほらあるものの(「papa told me」「SWEETデリバリー」など)少女コミック誌(対象年齢が中、高生あたりの)になると、あまり目立ったヒット作がないようにも思う。私が知らないだけかもしれないけど、その辺の雑誌で活躍してる漫画家さんが私の中、高校生時代に活躍してた人とほとんど変わってないのもちょっと勢いのなさを感じる点でもある。今、面白そうなのは別マかなぁ。
ただし、白泉社は昔から例外だった。私が読者だった中学生くらいの頃は、よっぽどの漫画好き(まあオタクと言ってもいい)な子しか「花とゆめ」には手を出してなかった。だから今回のランキングで「はなとゆめ」「LaLa」がきちんと上位に入っているのを見ると、漫画読み人口は増えてるんじゃないかと思ったり。
そうやって考えてみると、女性誌、男性誌、と区分けがあるのがおかしいような気がしてくるけど、なんとなく「漫画読み」な人たちは女性も男性も含め、「男性誌」のカテゴリに入れられてるものを読んでいる/もしくは単行本派が大多数なんじゃないだろうか。

以上はすべて

以上はすべて、私的な極論なのですが、ちょっと興味あるのでもう少し調べてみようかなと思ってます。大学の時にも青年漫画誌の読者層というレポートを書いたことがあるんだけど、当時から青年漫画誌に偏った趣味だったので、少女漫画をきちんと読みたい気持ちはある。けどもう今さら学園ものとかきびしいような気も…。ライフ読んでぐったりしたしなー。