パンチドランクラブ

監督:ポール・トーマス・アンダーソン

ちょっと元気になりたくて借りてきた。
パンチドランクラブというのは「強烈な一目惚れ」という意味(ってことは映画を見た後に知ったのですけど、これは最初に知っててみる方がいいかなと思います)で、この映画はとにかく、その一目惚れの衝動で走る映画。
すっぽん(だっけ?)販売会社で働くバリーは、普段はまじめなのだけど、ストレスが溜まると、つい暴れてしまう。それはもしかしたら、七人の姉の過干渉にさらされて育ったことが原因なのかもしれないけど、彼自身、自分を持て余していたりする。
そんな彼の毎日を変える「一目惚れ」は事故のように起こります(というか事故です)。この恋のてん末が、いかにもPTA節で、「マグノリア」でのクローディアとジムの延長線上にあるような気がします。初キスシーンの描き方とかね。(あ、あと花沢健吾ルサンチマン」とも物語に互換性があるような気がする)
とにかく、その独特な描き方がまた楽しくて、どんなに格好悪いことだろうが、必死になるっていうのはいいなぁ、とか思える映画な気がします。
悪党にだまされて殴られて、泣きながら走って帰って、でも恋がうまくいくと百人力になってしまうとことか、こういう言葉を使っていいのか微妙だけど、やっぱりかわいい、とか思ってしまう。全肯定したい。