思い出せないアニメ、もしくは漫画

よく通る遊歩道の脇に、こぢんまりとした公園がある。公園といっても、そこにはベンチが一つあるだけで、街灯もなく背の高い木々に覆われているせいか、どんなに天気の良い日でもじめっとした薄暗さに包まれている。私は恐がりなので、幼い頃からほぼ毎日その脇を通っているにも関わらず、その公園に足を踏み入れた回数は片手に満たない。
今日、妹とそこを通りかかった際に、その場所の話になった。妹もその場所には気味の悪さを感じていたらしい。なんというか、足を踏み入れたら最後、時空が歪んで元の場所に戻ってこられなくなる感じ、という表現で同意しあったのだけど(これが素の会話というのもなんですが)、それと同時に、そんなお話を何かで知ってるよね、という話になった。
それは「気の強い姉と、小学生の弟が、パラレルワールドのような場所から出られなくなってしまうお話」で、二人が電話ボックスから自宅に電話する場面だけが印象に残っている。電話は鳴るんだけど、町には誰もいない、とか、そんな感じだったと思う。私は鬼頭さんの絵柄を思い浮かべていて漫画だ、と思ったのだけど、妹曰く「アニメだ」とのことで、結局思い出せないまま、まだ気になっている。

もう少し具体的なことが思い出せたら、人力検索を使ってみようかなぁと思ったのだけど、その電話ボックスのシーン以外はまるで浮かんでこないので、メモだけにしておく。むしろ書いているうちに、そんな物語ははじめからなかったような気もしてきたんだけど、妹の記憶にある描写とも辻褄があうのだから、あったのだろうとも思う。むしろ、これだけ噛み合ってる記憶が、実は「ない」とかだったら、よけいこわいかもしれない。