雨の速度


友達とドライブに行く。走る車の窓を伝う雨は、見始めるとついつい夢中になってしまう。タン、がったい、がったい、スピードあげて、流れる。あっちも、こっちも。梅雨の空気が苦手だけど、雨の音は気持ちいい。
だいじょうぶだよ、って一言が欲しくて、ずうっと言い訳をしている。結局、背中押してほしいだけなんだよねぇって言い合って、笑う。
ほんとは嫌いなもののこと、ちゃんと嫌いっていっても安心だし、好きなもののこと、好き勝手話してもただ好きの部分だけで了解するから、ついつい長話してしまって、最後は慌てて別れる。