Element of Light /Robyn Hitchcock&The Egyptians

Element of Light

Element of Light

今日の掘り出し物。
Soft Boys解散後のロビン・ヒッチコックが、ソロ活動を経て、85年からスタートしたRobyn Hitchcock & The Egyptians時代のアルバム。85年にはもう一枚アルバムが出ているけど、それはライブ盤なので、86年に出たこのアルバムが、たぶんRobyn Hitchcock & The Egyptians名義のセカンドだ、と思います。ちょっと自信ないけど。
ロビン・ヒッチコックは日本ではそれほど知名度が高くないものの、多くのミュージシャンに愛されるミュージシャンであり、R.E.M.のPeter Buckなどは「Soft Boysに影響を受けた」と発言し、ロビンのツアーに参加したりもしていた。(来月にはマイナス5でロビンと一緒に来日する)。
The Egyptians時代の曲をアルバムで聞くのは初めてなんですが、流れてくる音には、確かに80年代後半のカレッジ・チャートの雰囲気を象徴するような質感があって、うれしくなる。「Leopard」とか、後のストーン・ローゼスにこんな曲あったなって感じで、きっと私が思っている以上に多くのアーティストに影響を与えている人なんだろう。
今のアコースティックな音づくりからすると、若々しくきらきらした音に感じるのだけど、よくシド・バレットを引き合いにだされることで有名なサイケデリックな楽曲も、不思議なバランスで趣味のよいポップスに消化されているところや、味わい深い声には変わらないオリジナリティを感じる。
冒頭の「If You Were a Priest」で見せる疾走感。おとぎ話のような雰囲気の「Winchester」や「Raymond Chandler Evening」。「Airscape」の瑞々しいギターと裏声、音階を下るときの甘酸っぱい感覚など、様々な色合いを見せつつも、ひとつひとつがじわりと印象に残る曲。
また、ロビンはライブが良いことでも有名で、ジョナサン・デミ監督による『ストアフロント・ヒッチコック』というライブドキュメント映画もある。
本物がみたいなー。