つまり「現代思想」も「(現代思想以前の)哲学」も、「ものの考え方の筋道」を考えるという点では同じですが、「その目的によって、何が正しい筋道であるかは異なる」と考えるのが「現代思想」の特徴です。p30
として、現代思想がどのようなもので、どのような道をたどってきたのかを、分かりやすい文章で紹介した本。知らないことばかりだったけど、とても面白かった。
巻末にブックガイドがあって、そこにこんな言葉がある。
ある分野に関して「ある程度十分な用語知識や概念理解が得られた」後に、「この人と同じ頭になりたい」と感じる思想家を選びましょう。
(略)
この読み方で重要なのは「わからないところをそのままでは次に進まない」という「決意」です。p219-220
「ある程度十分な用語知識や概念理解」ができてる人の文章を読むと、すごいなぁと思うけど、それをどうやって身に付ければいいのかがわかんないし、自信ないので、そこはとりあえず(とりあえず)おいておいて、一人の人の著作を読み込む、ということはしたいなと思う。
例えばこの本を読んでいても、自分が気になる「概念」というのは結構限られているので、たぶん、そのあたりについて考えてた人を選べばいいのだろう。最初に興味を持ったのが永井均さんの本だったので、頭がなかなかそこから離れないのだけど、もう少し「言語」寄りのものを読んでみたいなと思っていたので、ブックガイドもとても参考になった。
そんなふうに、自分の傾向を見るのにも、適した本なんじゃないかと思う。楽しい。
- 作者: 高田明典
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/01
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