ヴィンランド・サガ3巻/幸村誠

ヴィンランド・サガ(3) (アフタヌーンKC)

ヴィンランド・サガ(3) (アフタヌーンKC)

待ちにまった3巻。
ヴァイキングたちにとっての「戦」というものがどういうものなのか。未知の価値観に圧倒される。でも、どこか魅力を感じてもいる。例えばフローキとトルフィンの戦闘シーン。何がおこっているのか考えさせずに伝えるカット割りと、迫力。ページをめくるのが楽しい。
そんなすばらしいカメラにささえられつつ、物語はヴァイキングの生き様を追う。トルフィンの立ち位置を描いた傑作17話と、アシェラッドの確固たる価値観を描いた20話が特にいい。それからフローキの「いかに戦い、いかに死ぬか、それが問題だ」という台詞。死を恐れる、という描写はほとんどでてこない。なかったような気がする。
幸村さんの漫画は、死を描いていても、テーマは「いかに生きるか」にあるんじゃないか、なんて思う。生き様漫画。

1巻の感想(http://d.hatena.ne.jp/ichinics/20050724/p1