The Telescope/HER SPACE HOLIDAY+PCP

HSH(マーク・ビアンキ)が書いた物語にイラストレーターのpcp(北沢平祐)が絵をつけ、さらにマークが音楽を重ねた音楽絵本という企画CD。PVも収録されています。
物語はシンプルなボーイミーツガールと青い鳥形のお話で、PVはそれを描いたものです。やさしい色合いのイラストもHSHの雰囲気にあってるなと思いました。
ただ、物語はどうだろう…。企画自体は面白いと思うのですが、物語が語られてしまうことによって、イメージが限定されてしまうような、すこし窮屈な気持ちになった。あらすじだけだったら抵抗はなかったかもしれないんだけど。
うーん・・・。正直に言えば、この物語がまったく好きになれないのだ。でも、音楽とイラストがメインだから、といってしまったら、物語をベースにしいている理由がなくなってしまう。これは映画のサウンドトラックを聞く、ということとはまた違う。
HSHの音楽を聞くと、頭の中に映像が浮かぶような気持ちになることはある。だから歌詞として物語が語られたり、#10のように朗読が入ったりするのは楽しめる。
それが映像で、活字で、イラストで、音楽で、と語られ過ぎているのが縛りに感じるのだろうか。よくわからないけれど、ともかく音楽自体はとてもすきです。(ならいいじゃないか)
相変わらずのセンチメンタル/ドリーミーエレクトロニカ。私の中のある部分は、とにかくこういう音が大好物。特に今回は物語を感じる曲が多くて、それは聞く人の中にあってもいいのかな、と、思います。
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前のアルバムについて→(http://d.hatena.ne.jp/ichinics/20050918/p1