こりない

午前中に上のエントリを書いてから、なんかしっくりこないなぁ、と思っていたのだけど直す暇も消す暇もないままに帰宅するはめになった。というのも今日は午後から仕事で、半日ずれているために夜までスケジュールはびっちり埋まっていたからだ。
そして数本の打ち合わせに赴き、うまくいったりそれなりだったりした後、ビールを飲みながら食事をし、一人になって最寄り駅に着く。歩いても帰れるけれど、閉店間際の書店で買い込んだ漫画本を、早く読みたいという誘惑に勝てず、バスで帰ることにする。既に通常運行は終了しているが、23時すぎの最終バスがあるはずだ。
時刻表を見ると、最終バスがやってくるのは、あと30分後だった。それなら、と思い24時間営業の喫茶店に入る。ソファに腰掛けコーヒーを注文し、紙袋から本を取り出してぱらぱらとめくる。私はこの瞬間が最高に好きだ。読むべき本がいくつも手もとにあり、どれから読むか、思案している。もちろん、どれも真っ先に読みたくて買ったのだ。でも一度に何冊も読めない。だから思案する。
「お待たせしました」と机の上にティーポットとあたためたカップアンドソーサーがおかれる。あれれ、と思う。まさか、こんなことって? と顔を見上げてみるが、ウェイトレスさんの顔には動揺の欠片もない。
私は瞬間躊躇し、まあいいか、と思う。
今はどの本を読むか、それが問題だ。だから私は紅茶を飲む。
そして終バスを逃して歩いて帰るはめになる。
おしまい。