- 作者: 奥浩哉
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2007/04/19
- メディア: コミック
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でも「奥浩哉作品で外れたと思ったことないし」という漠然とした信頼は確かにあって、2巻読んだらやっぱり、この人の漫画は面白いなぁ、素の顔でかわされてる感じがにくいなぁと、思えた。
特に、2巻の終盤、ひきこもりの主人公とはるかの暮らす家に、第三者がやってくる辺りから、がぜん物語が活気づく。ほんとはその少し前の、クララが立った、って場面あたりから、この物語の描こうとしてることが少しづつ見えてくる感じなのだけど、この感触が掘り下げられていくならば「め〜てるの気持ち」は決してガンツの箸休め的な作品ではなく、意外と中〜長編になるんじゃないかって、気がする。
2巻を読むと、あまりにもでき過ぎた「母親」はるかは、メーテルであると同時に、人工知能じゃない月子みたいに思える。「ルサンチマン」のラストの先みたいな、そんな物語になるなら面白そうだ。
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ところで私は「女なんかざまーみろ!」なルサンチマンがやがて、肯定を受け入れる瞬間というか、物事が氷解する瞬間というのにものすごくときめく。ときめいてしまう。そしてそういうとき、自分の視点がどこにあるのか、わからなくて戸惑うのだった。