「ふだん漫画は読まないんだけど、歴史物がすきでねえ」、というおじいさん(というか上司)にかしていただいた。
チェーザレ 破壊の創造者(1) (KCデラックス モーニング)
- 作者: 惣領冬実
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/10/23
- メディア: コミック
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私はあんまり歴史に興味がない…わけではないんだけど、歴史ものだからすき、という感覚はよく分からなくて、特にその好きの理由が史実に忠実かどうか、になると、楽しめるかどうかが自分に知識があるかどうかになってくるのではないかと思うし、私はそんなに歴史に興味がない…わけではないんだけど、読むなら同時に時代背景まで解説してくれてキャラクターもたっている、つまりある程度演出されてるもののほうを選んでしまうのは、要するにフィクションとして楽しみたいのだと思う。
「チェーザレ」にいままで手を付けなかったのは、そのへんが曖昧だったからで、表紙からしてなんだかすごくストイックな漫画のような佇まいだったし、実際、1巻を読んでる間は、しょうじきちょっぴり退屈でした。
それでも、素直でかしこく、つつましく大胆な、アンジェロの視線と、そこから描かれるチェーザレ・ボルジアの人となりは興味深く、彼方にあった世界史の授業内容を記憶から引っ張り出して面白くなってきたのが2巻。3巻にたどり着く頃にはかなり人間模様が把握できてきたし、裏切りの予感、人の目論み、のような展開も見え、やっぱり人間模様こそがドラマを生むのだねなんて、わくわくしつつ読み終えました。