「comic opera」/Robert Wyatt

Comicopera

Comicopera

「Cuckooland」から4年ぶりのニューアルバム。「Lost in noise」「the here and the now」「away with the fairies 」と題された3部構成になっていて、それぞれ少しずつ雰囲気が違う。
特に2部が好きです。「A Beautiful War」聴いて、最初にグッとくるのはやはり鍵盤の音だなと思う。それからスチールドラムの音が気持ちいい「On The Town Square」など。楽器が印象的なフックになる曲が集まっているような気がした。
スペイン語とイタリア語で歌われる曲がつづく第三部は、ジャズや、チェ・ゲバラ賛歌(のカバー)、スペインの詩人 Federico Garcia Lorca の詩に音楽をつけたもの、など、とてもロバート・ワイアットらしい雰囲気。ライナーを見ると、今年で62歳になるそうですが、その視線の先にはいまも様々な熱のようなものがあって、それを音楽に結び付けることを、自然にしてきた人なのだろうな、と思う。
いろんな色が混じりあいながら Robert Wyatt という人の手のひらに包まれているかのような、贅沢な気持ちになる音楽。におい立つ雨上がりのような空気と、夜の音