日記

そういえば、今年はもうちょっと日記を書こうと思ってたんだった。その日にあったこと、思ったことを書くような日記。去年、昔の日記を読み返したりしてたときに、最近あんまり「日記」を書いてないなあとか思って(当社比)「じゃあ来年はもっと日記にしよう」って考えてたのに、そのまますっかり忘れていた。
とはいえ、毎日のほとんどは会社と家の往復で、たいした出来事があるわけではないんだけど、それでも、何もないわけではないから、書いておきたいなあ、とか、思っていて。

たとえば週末、仕事で出かけた合間に、以前も立ち寄ったキムチやさんに行ったときのこと。
夕焼けを背後に、影になった商店街の奥、その緑色の看板はくっきりと浮かび上がって、なんだか写真のようだ、と思った。店に入ると、おばあさんがささやきごえで「キムチ?」と訊いてくる。私はうんうんとうなずいて「セロリのください」と、いった。おばあさんはやっぱりささやきごえで「おいしーよ」と笑う。「のど、風邪ですか?」と私までささやき声になってたずねると、「ちっちゃいみせでストーブ炊いてるから」と足もとを指した。ポケットに入っていた飴をあげようとしたら「もうたべてるからへーきよ」と、くちあけてみせてくれた。茶色いのどあめ。

その町へは小田急線に乗っていった。近頃、小田急線に乗ると、2回に1回くらいは江ノ島に行きたいなと思っているような気がする。そうやって何度も江ノ島を想像しては、まだ冬だから、とあきらめる。最後に江ノ島に行ったのなんて、もう何年も前のことなのに、

昼休み、コートを着ないで外にでたら、やっぱりすごく寒かった。はやく春にならないかなあ、と思いながらコーヒーを飲む。春、といって思い出すのは、やっぱり桜の花で、今年はお花見、できるのかなあとか、考える。去年の花見らしいは花見は、会社帰りに同僚の人たちと行った千鳥ケ淵くらいだった。大混雑していたので、立ったままビールを飲み、焼そばを食べた。

やりたいことはたくさんあるのに、冬だ、というだけで布団に潜り込んでしまいたくなる自分を少しは反省したい。そんでも毎日、かろうじて会社にはいくんだけど、「あいにいきたいよー/とおいくうかんをー」、ってまだ遠い春を思いながら少し歌ってみる朝。「Baby Cruising Love」ばかり聴いてる、1月の終わり。最近飛行機雲をよく見る。