死ぬまでワクワクしたいわ

久しぶりに足が痛くなるくらい歩いた。
知らない場所を歩くのは楽しいけど、思わぬ場所で行き止まりにでくわし引き返し大通りをぐるりと迂回したりなんだりで、地図でみたらそうでもない距離がずいぶん遠く感じるものだなあとも思った。
大学に入りたての頃、一人暮らしをはじめた友達の家に初めて遊びにいったとき、なんて遠いとこにすんでるんだって思ったけど、いちど道を覚えてしまえば、その距離は初めての半分くらいに感じるようになった。それと同じように、この場所を知ったら、きっともっとうまく歩くことができるんだろう、とか思う。
金曜日が特別なのもたぶんそういうことだ。あそこの曲り角を目印にすれば、あっという間。なんていうのはちょっとこじつけだけど、
日曜日の終わりがさみしくても、次の金曜日があるからもうちょっと、って。目印探して、桜が咲いたら春だって。

風が吹くたびに散る桜が曲り角曲がった証拠だとしたら、次はなんだろう。そんなこと考えながら歩いてたら、ちゃりんこ乗った男の子たちが「どこでもいいならおれ明日に行きたい!」って叫びながら、通り過ぎてって、
その勢いに、なんだかわたしまでワクワクしてきた。さっきまでのしょんぼりした気分が嘘みたいに飛んでって、

あの子たちの明日はなにがあるんだろう。私のも、なにがあるかな。