- 作者: 小玉ユキ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/05/26
- メディア: コミック
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どちらも「Cutie Comic」に掲載されていた作品で、今思えばハチクロも掲載されてたわけだし印象に残る作品の多い雑誌だったのかもしれない。それでもあんな短期間で廃刊になっちゃうってことは、やっぱり女性向け漫画雑誌ってきびしいのかなとか、そんなことを思いました。女性向け漫画、というか少女漫画と地続きにある層自体はむしろ今充実しているような気がするけど、単行本派が多いのかなとか、ってこれは漠然とした印象でしかないのですが。
ともかく。この短編集には「マンゴーの涙」よりももう少し古い作品が多く収録されていて、今の小玉ユキさんの作風とはだいぶ印象が違う。魚喃キリコさんぽい雰囲気の短編とかもあったりして、ああーそういう時期だったよなとか思いました。私がもしかして、と思っていたのは「さくらんぼうの宴」というお話。ある夫婦のもとに、おじいさんがやってくる、というか、家の前に「よろしくお願いします」という手紙とともに捨てられているところからはじまるお話だ。これをよく覚えていたのは、好き、というよりは、ちょっとひっかかるところがあって印象に残ったからなんだけど、「満員電車のススメ」の満員電車内での妄想とか、ちょっと岸本佐和子さんのエッセイ思い出したりもして、この短編集の印象と、「光の海」以降のイメージがずいぶん違うのが、面白いなと思いました。