- 作者: こうの史代
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2008/07/11
- メディア: コミック
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そんであらためて、私はこの人のコマ割りが、やっぱり特別に好きだなぁと思う。例えばp28,29あたりの、台詞なしに動きを重ねていくようなコマのうまさは4コマでつちかったものなんだろーかと思うんだけど、場面ごとの緩急のつけ方がとても心地よいのだ。
この中巻では、ようやく信頼関係を築きつつあるすずと周作の間に言葉にだせないような秘密が立ち上ったりする。しかし、そのことの飲み込み方には、こうのさんの描く人物ならではのたくましさがあり、読んでいてとても心強い。と、同時に悩むことよりも生きることを優先しなければならない背景も描かれていて、なんだかいろんなことを考えてしまった。
「みんなが笑うて暮らせりゃええのにねえ」
ってほんとそうだな。