雨無村役場産業課兼観光係 1巻/岩本ナオ

雨無村役場産業課兼観光係 1 (フラワーコミックス)

雨無村役場産業課兼観光係 1 (フラワーコミックス)

現在「町でうわさの天狗の子」を連載中の岩本さんが、まさか2本同時連載してたとは! 友だちに教えてもらって慌てて買いにいってすぐさま読みました。
大学を卒業し、地元の役場に就職した主人公の銀ちゃんと、幼なじみのメグ、スミオのお話。村で高校生以上の若者は3人きりという村で、最初、主人公はこれでよかったんだろーかなどと悩んだりもするのですが、そういう悩みが中心というわけではなく、村の暮らしを中心に、恋模様が描かれます。うん。特に銀ちゃんの考えてる村の良さとか、父さんたちに対する目線とか一貫して丁寧に描かれてていいなと思いました。
銀ちゃんとスミオは、岩本さんの描くキャラクターのパターンに近いなと思うんだけど、メグがその中心にいるってのはいいなーと思った。けど、なんていうか東京の元彼女の結婚式のとことか、なんかどう受け取ったらいいのかなあとか一瞬立ち止まってしまいました。
ずっと顔を隠したコマで描かれてて、やっと顔が見える場面、いわゆる「美男美女」ではないんだろーなというのはなんとなくわかる描き方になっている。でも、そこでの主人公の反応がわからない。
漫画で「あんまりかわいくない」「ふつう」を描くのって難しい。登場人物の言葉や態度でしか判断できない。あえてやろうとすると絵を崩すことになるし、でもそうでなければ、「眼鏡とったら美少女」「痩せたら美少女」とかいう展開への伏線みたくなってしまう。
そこはお話の本筋とは関係ないんですが、そんなことを考えてしまった。