伝言ダイヤルの向こう側

自転車を駐輪場にとめる際、その番号を見ると自動的に語呂合わせをしてしまう。語呂合わせをしたからといって、自転車を引き取る頃には忘れてしまうので、清算のためにもう一度番号を確認し、ついまた語呂合わせをしている。
ちなみに今日は54で「ごしごし」と脳内でつぶやきながら自転車を預け、「ごしごしか…」と思いながら自転車を引き取った。他にも、23「にいさん」58「ゴヤ」14「じゅうしまつ」96「苦労」64「虫」74「梨」36「三郎」79「泣く」82「やつざき…」などなど、語呂合わせの内容がなんだか景気が悪い日には、なんかあったらあの番号のせいだと思うことにしてしまうくらいには私も信心深い(?)。
それで、なんとなくその語呂合わせの起源のようなことを考えていて、ポケベルよりもっと前になんかあったよなーってふと思い出したのが「37564」という番号のことだった。

「37564」はもちろん「みなごろし」と読む。この物騒な番号にかけるとなんかあるんじゃなかったっけ…とか考えていて、「伝言ダイヤル」のことを思い出した。
私は伝言ダイヤル自体にかけてみたことはないのだけど、確か留守番電話のような形で伝言を預けること、聞くことができるシステムだったと思う*1。そして、その伝言ダイヤルに「37564」とダイヤルすることで、喧嘩の待ち合わせをするとかそんな話が「花のあすか組」に出てきたんだった(うろ覚え)。
中学にあがる頃、私は「あすか組」が大好きで、やたらと決闘というものにあこがれていたので(まさに中2)、そこに電話して「37564」とダイヤルすることを、けっこう夢みていたような気がする。
もちろん喧嘩がしたいわけじゃないんだけど、電話ひとつで漫画の中の世界につながるような気がしてわくわくした。
だから、「37564」自体は、てっきり作者のフィクションか都市伝説だと思っていたのだけど、今検索してみたら、なんと実在していたようだ。

NTT伝言ダイヤルのオープンダイヤルの一つで、お互いに伝言で相手を罵倒し合い、ケンカをするダイヤル。
伝言だけでいかに相手とレベルの高いケンカをし、かつ、リスナーを楽しませることができるかがポイント。
本当のケンカの売り買い専用ダイヤルではない(エスカレートした例はあったようだが)。
様々なメディアにも取り上げられた、最も有名なオープンダイヤルだった。
全盛期は1987〜1990年あたり。
http://www20.tok2.com/home/kenkadial/sub1.htm

実際に喧嘩を売り買いするダイヤルじゃなかったってのは意外(現実的に考えたら当たり前だけど)というか、それが盛り上がってたという状態がちょっと想像つかない。けど、データベースを見ていくと、HNみたいなものがあって個別認識されていて、今のインターネットのような場所だったのかもしれないと思った。
それにしても、こんな昔のことがきちんとデータベース化されているなんてインターネットってほんとすごいな。いまさらだけど、ネットを使い出した頃より、確実に情報が増えているのだろうし、それは先だけでなくて過去も補完していってるんだなと思った。

*1:今もあるみたい→http://506506.ntt.com/service/dengon/