「あぁ、全てが人並みに、うまく行きますように」

久しぶりに「金字塔」を聞いている。
私にとってはほかのどんな感覚よりも、音楽によって思い起こされる記憶がいちばん鮮明なような気がするのだけど、このアルバムが出た頃の気持ち、というのを思い出すのはあまりにも切なくて、ずっとしまったままだった。
あの頃わたしは、なんでもできると思ってたし、そのとき持ってるものを何も、なくさないでいられると信じてた。当時の自分にそれを言ったら、きっとそんなことはないと答えるだろうけど、でもあの、小さくてほこりっぽい店で働いてた私の楽観を、そしてそれを裏切ってしまったことを、今日思わぬ形で発見してしまい、ちょっと打ちのめされてしまった。
ただ、例えばアラジンのランプとか流れ星とか、ここぞということろでお願いすることがあるとすれば、あの頃も、今も、願うことはかわらないと思う。