昔話/流行語

単純に考えて、見聞きするものが多くなればなるほど、何かに似ていると連想するものも増えるだろうし、同じような状況に陥ったときに人が言うことなんてそれほど多くのパターンがあるわけじゃないのかもしれないけれど、例えば「そんなの関係ない」なんて一般的な台詞が、ギャグとして流行ったために、その後しばらくの間、ギャグとして扱われる(ことが増える)っていうのは少し不自由なことだなーと思う。もちろん、ある台詞が流行るってこと自体は、流行らせようとしてできることでもないし、基本的には面白いことなんだけど。
それは言う側にとっても同じことで、「受け取り方の問題」とか思ってはみても、似たような言葉を言おうとするときに、「似てる」ことを意識してしまうようになるのは否定できなくて、例えばアメリカの人とかも「アイルビーバック」とか言おうとして、ちょっと笑っちゃったりすることがあるんじゃないだろうか(それが日常会話に出てくるフレーズなのかはわからないけども)。

なんでそんなことを考えていたかというと、最近読んでいる本の大事な場面で、主人公が女の子に、指差し告白されるっていう場面があって、いやその状況はどうだろう…、とか思いつつわりとぐっときていたのですが、
しばらくしてその場面のアニメ版を見て、そういえば小学生の頃、クラスにいたH君という男の子が、同じポーズで、同じ台詞(英語)で、誰彼かまわず告白(?)しまくっていたのを思い出してしまったからだった。まあ、今考えてみれば、あれは告白というより単に愛に溢れていただけかもしれないけど、当時、私にもその順番が回ってきた際には、けっこー複雑な気分になったのを覚えている。
その頃、H君効果でその指差し告白がちょっと流行ったりもしたんだけど、その流行の端々には、もしかすると冗談交じりの本気もあったりしたのかもしれなくて、小学生の話とはいえ、そう考えてみるとちょっとだけ切ない…気もしたけど、やっぱ英語って時点でちょっとおかしいか。

ともかく、大人になってこの話はすっかり忘れていたのに、今後またしばらくはあの台詞を聞くたんびにH君のこと思い出してしまうような気がする。というかむしろ今読んでる本の、そのキャラクターに、H君が重なってしまったのがちょっと悔しい。
中学からは別々学校に行ったため、小学生以降のH君については知らないのだけど、大人になった彼に、あの頃なんでそんなことしてたのか、ちょっと聞いてみたい気もする。