- 作者: 青山景
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2009/08/04
- メディア: コミック
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遠出するときに駅構内の本屋で見つけて買ったのだけど、これを電車の中で読めたのはなんだかよかった。
物語は、小説家志望の主人公と、主人公が思い入れている映画「Q9」の主演女優が偶然出会うところから始まる。
そしてすぐに、同時に流れるいくつかの時間軸を行き来するようになるのだけど、その構成とシーンの繋ぎ方がまず面白くて、まるで暗がりの中、窓の外をすべる光を見ているようだなと思う。そして、最終話でトンネルを抜ける。
特に印象に残ったキャラクターは、主人公に思いを寄せる「大家の娘」実和子だった。第一印象では、主人公にとって「邪魔」なだけの存在にも思えるのだけど、場面ごとにまったく印象を違えて現れるのが、そのまま主人公の視線の変遷のようでもあり、それを意図的に描いてる漫画家の視線がその上にあるっていうのがなんだか不思議に思えた。
最後まで読めてなかった、青山景さんの「SWWEEET」も読もうと思いました。