「闇の守り人」「夢の守り人」/上橋菜穂子

闇の守り人 (新潮文庫)

闇の守り人 (新潮文庫)

アニメ「精霊の守り人」がとても面白かったので、小説版を読みはじめました。精霊から読もうかなと思ったんだけど、とりあえず続きが気になるので「闇の守り人」から。
ほんと、すごく面白かったです! アニメ見た直後ということもあって、キャラクターの顔が思い浮かぶのも楽しい。
「闇の守り人」はアニメの最後に描かれる場面からそのまま始まります。主人公である女用心棒、バルサが故郷であるカンバルで事件に巻き込まれ、それがバルサ自身の過去との決着につながっていくお話。それから新しい種族の人も登場したりして、このシリーズの舞台となる世界についてのイメージが広がるお話でもありました。
最も印象に残ったのは、闇の中での槍舞いの場面。これは小説だから描ける場面かもなあと思いました。
それから、クライマックスとなる場面は「精霊の守り人」を見た直後だからこそ、余計にぐっときた。
夢の守り人 (新潮文庫)

夢の守り人 (新潮文庫)

そして、「闇の守り人」の感想書こうとしてる間に、その続きの「夢の守り人」も読み終えてしまいました。急ぎ足で読むのもったいないんだけどついつい気になって読んでしまう。
「夢の守り人」は、守り人シリーズのメインの登場人物の一人、トロガイの過去に関係するお話。タンダの姪が、眠ったまま目を覚まさなくなった、というところからお話がはじまるのだけど、これはもしかして、アニメ版「精霊の守り人」でサヤのエピソードのもとになっているのかなーと思ったりした。
個人的に好きなキャラクターのタンダが活躍するところと、久しぶりにチャグムとバルサが再会するところが感慨深かったです。
特に、チャグムがバルサの姿を思い浮かべながら飛ぶ場面はぐっときたな(p216)。
それにしても、上橋菜穂子さんの文章はとても読みやすい。大げさなところがないさっぱりした文章なのに、見たことのない風景をとても近く感じさせるお話だと思います。今読んでるのも面白い。