週末

金曜日は友だちと飲んだ。よく行く飲み屋に、プルピートスというイカをワタとにんにくとで煮たメニューがあって(スペイン料理らしい)、それそのものはもちろん、そのソースにフォカッチャをつけて食べるのが最近気に入っている。この日もそれを頼んで、友だちが「おいしい」と言うのを心待ちにしていたら、ひとくちで「おいしい!」が返ってきて嬉しくなった。おいしいものは気分が盛り上がるからいいよね、ベホマくらいはあるよね、でもラストエリクサー欲しいよね、でもきっと使えないよね、使ったら死亡フラグだよね、みたいな入り混じった話をする。今思うとわけがわからないけれどその場では意味が通ってたはず。たぶん。

土曜日は映画を見に新宿へ行った。チケットを買ってから、いくつかの店で冬物を見るも、欲しいと思うものはなくて、結局喫茶店に入って本を読んで映画を待つことにした。ノートパソコンを広げていた隣の席の人が、両手の人差し指だけで、すごい早さで文字を打っていて、ちょっと面白いなと思う。例えばそういう他愛もないことを報告するのに、ツイッターっていうのはとても都合が良いのだけど、でも話したいことは、もっと他にあるんだよな、と思う。

日曜日は友だちとコミティアに行った。駅に着いた時点でとてもおなかがすいていたので、ハンバーガーを買って外で食べることにした。いい天気で、気持ちの良い風が吹いていて、久しぶりに食べるハンバーガーもおいしいなと思った。コミティアでは、目当ての本も買えたし、前回買って気に入った人の新刊も出てたしであっさり満足する。会場を後にしたときはまだ明るいし何でもできると思ったのに、最寄り駅に着いたら真っ暗で、冬はすぐ暗くなるから嫌だよとか思いながら、自転車こいで帰った。薄着ででかけたけれど、日が落ちても寒くはなくて、そういえば今日はコートの人と半そでの人と、ノースリーブの人も見たなと思い出す。そして、こんな日はもう、今年最後かもしれないなと思った。