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 マイマイ新子と千年の魔法

監督:片渕須直
最近わりと映画館に行ってたにも関わらず、「マイマイ新子と千年の魔法」は、ほんの数日前までタイトルも知らなかった作品でした。
けど、この数日でちらほらとネットでタイトルを見かけるようになって→公式HP見て→「アリーテ姫」の監督だ! ってことを知って→予告編みて→これは良さそうだ!→行く!って勢いで見に行ってきました。そしてこれがとてもよかった!

マイマイ新子」は、子どもの「想像力」のお話だと思います。なんていうと、ちょっと構えてしまうとこがあるかもしれないけど、主人公である新子のイメージの広がりっぷりはほんとに楽しい。そしてそれを映像にしてみせることのできるアニメって本当に面白いなあって思った。
冒頭、新子が水面を走る「何か」とかけっこをはじめるところ、その「何か」との出会いは、川に落ちて水面を見上げた瞬間にひらめいたイメージからっていうのにいきなりぐっとくる。さらに、おじいちゃんから「この道は千年前からあって…」というお話を聞いてから彼女の目には千年前の町が写っている。そして新しく町に越してきた女の子に「何もないとこじゃないんよ」と言って彼女の世界を披露する。

それと同時に、私がこの作品を見ていてぐっときたのは、子どもの頃の、いろんなことの境界線が曖昧で潔い感触についてだった。裸足になる瞬間はおそるおそるでも、すぐにそのまま走り回ってしまったり、他愛もないことがおかしくてとまらなくなったり、空想の世界といまここがつながっていたり。皆で作った池を飾るところとか、ああ自分も子どものころこういうことしたなーと思って、その感触がすぐそばによみがえってきて水の匂いまでするようだった。
ちなみに、マイマイっていうのは前髪のとこにあるつむじのことで、主人公の新子は、イメージが広がる瞬間に、このつむじのとこがざわざわってするって説明していた。それでふと、自分が小学生のとき仲良かった子も前髪のとこにつむじがあって、漫画がすごく上手い子だったなーということを思いだしたりしました。

個人的には「雲のように風のように」や「天然コケッコー」、ジブリでいったら「おもひでぽろぽろ」と雰囲気の近い作品だと思ったけど、もちろん「マイマイ新子」にしかない目線てのがちゃんとあって、そこがほんとうに魅力的でした。キイコちゃんの髪が揺れる様子とか、足元をすぎる水の気持ちよさそうなところ、夜の暗さに気づく瞬間、とか。いろんな瞬間にはっとさせられる映画でした。

それにしても気づくのが遅くって、もうすぐ公開が終わってしまう場所もあるみたいなのがもったいない…!
興味を持った人には、見れるうちにぜひ、映画館で見て欲しいなと思います。

追記

ラピュタ阿佐ヶ谷で12月19日〜26日の間、夜9:00からの上映が決まったそうです。
http://www.laputa-jp.com/laputa/program/mai-mai/