「ビッチマグネット」/舞城王太郎

ビッチマグネット

ビッチマグネット

読んでる間、舞城王太郎だということをしばしば忘れて読んでいた。ってことに特に深い意味はないのだけど、いい意味でも悪い意味でも、アクの強くないお話。

架空の物語っていうのは、本当のことを伝えるために嘘をつくことなのだ/p26

という、主人公の言葉が、たぶんこの物語のテーマのひとつだと思う。他人と自分との境目を手探りしつつ、最後にはそれを認めるというか、ばらばらであることを、視点は重ならないということを、知る物語であるのだと思う。
でも、それを描くのであれば、「ビッチマグネット」なんて一般化(?)をするのは、テーマとあわないんじゃないかなあと、違和感を感じたりもした。
舞城王太郎の饒舌は好きだけど、女の子が主人公じゃない方が個人的には好きかもしれない。
てかそろそろ積んである水曜日を読まないと…!