「私日和」2巻/羽柴麻央

私日和 2 (マーガレットコミックス)

私日和 2 (マーガレットコミックス)

昨年出た短編集「イロドリミドリ」と、この連作短編シリーズ、「私日和」の1巻で好きになった作家さん。今日本屋さんに行ったら2巻が並んでいたので買ってすぐ読んだ。
第1話は、叔母の引越しの手伝いに行った男の子が、彼女の秘密を知ってしまうお話。いつもは無愛想な叔母が笑顔を見せる場面で、やっぱりこの人の描く表情が好きだなあと思う。笑顔はもちろん、とにかく涙の描き方がすごく魅力的です。
そこからさかのぼって、第2話はその叔母の学生時代のお話。設定自体は、ちょっとロマンチックだなーって構えてしまうとこもあるんだけど、登場人物の気持ちの描き方が静かで丁寧なので浮かない。会話のテンポもよくて、モノローグを多用しないのも好みです。ラストちょっと前の、駅のホームの場面がよかった。
ラストの『だるまさんがころんだ』は1巻の延長線上のお話で、いつも元気な主人公が、ちょっと折れそうになる場面に、すごくぐっときました。
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