- 作者: 山川あいじ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2010/10/25
- メディア: コミック
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山川あいじさんと河原和音さんのコラボとのことですが、わたしはどちらの作品も読んだことがありませんでした。だからこの本も本屋さんで見かけてなんとなく買ったのだけど、読み終えてすぐに読み返すくらい気に入ってしまって、こういうあたりはほんと嬉しいなあと思う。
物語は、お人好しの「英子」と、かわいい見た目にはっきりした性格の「もえ」の友情もの。もてまくる「もえ」が、言いよってくる男の子たちに「わたしとつきあうってことは英子とつきあうことだから」と言うのはなぜなのか。そもそも2人はなぜ、友だちになったのか、ってところを伏線に、彼女たちと同じように仲がよい男子高校生2人の物語が絡む構成になっています。
テーマはとてもシンプルな「友情と恋」で、あらすじも複雑なものではないんだけど、主なキャラクター4人の描写がとても丁寧で読んでいるのが楽しい。なにより、ちゃんと内面を描いているのに、どろどろしたところがないのにほっとした。
特に、姉の影響で女性不信になっている男の子「鳴神くん」の気持ちが変化していく様子にはぐっときました。絵柄もとても好き。
惜しいのはこのコンビの作品はきっとこの1冊なんだろうなということです。でもそれぞれのほかの作品も読んでみたいなあと思いました。