最近読んだ漫画

木曜日のフルット」1巻/石黒正数

木曜日のフルット 1 (少年チャンピオン・コミックス)

木曜日のフルット 1 (少年チャンピオン・コミックス)

発売してすぐ売り切れてたらしく、買えたのは再版がでたときでした。
「ネムルバカ」や「それ町」と近い、のんびりした後輩と、腹黒いようでちょっと抜けている先輩の関係を中心に、描かれるお話(先輩は鯨井という名前なのでネムルバカの先輩なのかも)。あと猫のフルットがでてくる。
1話が見開き2ページで終わる構成なのですが、この鯨井先輩タイプ(それ町だと紺先輩かな)のキャラクターが、私はいまだにつかめなくって最後まで、なるほどそう行動するキャラなのかーとか思いながら読みました。でもそこはたぶん個人的な問題で、それはおいといても漫画は面白いです。
雰囲気は「化け猫あんずちゃん」ぽい。
鯨井先輩に対して感じる不思議さみたいなものはいつか解明したい。個人的に。

「SARU」下巻/五十嵐大介

SARU 下 (IKKI COMIX)

SARU 下 (IKKI COMIX)

お話の「奥行き」のようなものって、キャラクターの数とか物語の長さなどでもなく世界の作り方にあるんだろうなーとか思うんだけど、五十嵐大介さんは、特にその物語の空気みたいなものを描くのがうまい人だと思うし、だから「SARU」を読むのはとても楽しかった。
でも、上下巻あわせてもまだ「予告編」という雰囲気は抜けていなくて、作者のなかにはまだまだお話があったんじゃないのかなーって思ってしまうのが残念でした。上巻で広げた風呂敷がどんどん広がって広がりきって終わってしまったような気がする。
あと伊坂幸太郎「SOSの猿」との競作企画、とうたうにはあまりにも関係なかったかなーとも思います。