「BUTTER!!!」3巻/ヤマシタトモコ

げっつと掛井くんのお話が中心の3巻。
以下内容に触れてしまいますので未読の人はとばしてください。

BUTTER!!!(3) (アフタヌーンKC)

BUTTER!!!(3) (アフタヌーンKC)

ダンス部員の中で最もバランス感覚がよく、愛想もよいひとに見える掛井くんが、ことなかれ主義であることを突っ込まれるという展開にはかなりぐっときました。
表面的にわりとうまくやれていれば、そういうことをわざわざ突っ込まれる機会っていうのはなかなかないと思う。しかし、げっつは「友だちにうまくやるなんてないよ」と言う。以前、怒るということは相手に何かを期待するということだと思う、ということを書いたことがあるけれど(id:ichinics:20070106:p3)
「怒る」とはちょっと違うものの、つまり掛井くんは期待されているのだと思った。
部活というものを間においているからこそ、思っていることを言って欲しいという気持ちをぶつけやすいのかなとも思うんだけど、学生のうちにこんな風に、踏み込むことへのためらいを言葉にして気づく機会があるというのはうらやましいなと思ってしまった。
そして掛井くんはわりとあっさりそこを踏み越えてる(ように見えるのも)ちょっとずるい。

一通り新入部員のお話がおわったところで、次の巻はどうなるんでしょうか。とても楽しみです。