行く年来る年日記

12月29日

冬休み1日め。目が覚めて、今日は二度寝してもいいんだなって全能感を味わいながら、しばらくごろごろして、でも結局二度寝せずに起きあがれたのでとくした気持ちになる。
幾つか用事を片付けた後、夜は近所で忘年会。インスタグラムの使い方を手取り足取り教えてもらう。瓶ビールをひたすら飲んだのにすごく安かった。とても楽しかった。

12月30日

社用の年賀状を書き終えた後、帰省してきた友人と集まる。久しぶりなんだけど特に報告する近況もなく、食べ物にどのタイミングでラップをかけるかという話を長々として、私は、時間にかかわらず他の部屋に移動するなどしばらく目を離す場合はかけるかなという結論に達したのだけど、その理由もうまく説明できなくて面白かった。飲み屋を出るときに何故かバナナをもらった。

12月31日

簡単に掃除をした後、昨日もらったバナナを携えて実家へ帰る。
途中、父親の誕生日ケーキを買いにデパ地下のようなところに寄った。どの店もホールケーキはショートケーキしかなく、それは在庫の問題なのか紅白でおめでたいからなのかよくわからなかったけど、ともかく白いケーキがならんだショーケースは眩しかった。白くて。
夜は年越しそばを食べた後、解体された自分の机から出てきたという細々としたものを整理した。手紙とか写真とか、触るのすら懐かしい。
写真は幼い頃、携帯テレビを作ろうとして近所のガラス屋さんにお願いして切ってもらったガラス(ほこりだらけ)。箱にガラスはめて、中身はどうするつもりだったんだろうな。

1月1日

あけまして、と、お誕生日おめでとうございますの挨拶をしつつ、朝ごはんは納豆ご飯。テレビの中に人がたくさんいて、お正月だなと思う。
暇だったので、昼過ぎに下の弟と妹と3人で初詣に行った。途中、ちょうど車が停車していたときに大きめの地震があって、車ってずいぶん揺れるんだなと思った。
おみくじはあんなにたくさんある中で弟とお揃い。

一生のあひだ喜んだり悲しんだり、わが心の苦労たへ間なし、若けれど心は早や老人のごとし

ってかいてあって笑った。思い切り泣いたり笑ったりしようぜってことですね。そうしたいなと思う。

歩いていると、視界の端々をみかんが過ぎる。道行く人の多くが上機嫌に見えるところがお正月の好きなところ。
夜、上の弟が帰ってきたので、ようやく家族揃ってお雑煮とおせちを食べた。上の弟は海外から帰ってきたばかりだったのだけど、ちょうど飛行機に乗っている間に日付がかわったらしく、乗客の外国人が大騒ぎしていたという話のオチに「おいおいここはディスコ会場かい? ってね」とか大げさな身振りで話していて、いつの時代の人なんだろうと思った。
おせちの後、ろうそくのついた誕生日ケーキを前にポーズをとってる父親が「フェルメールみたいな感じで撮って」とか注文つけてたのも面白かったです。

夕食後は日付がかわるまで大貧民をして私は富豪で終わったのでまあまあいい気分で眠りました。
そんな感じの行く年来る年でした。

あけましておめでとうございます。