全ての言葉はさよなら

ふと思いついてバレンタインという言葉を自分の日記で検索してみたら、すでにまったく覚えてない話もちらほらあった。たぶん、この日記を書き始めて、3年めくらいまでは自分の書いたことをほぼ全て、覚えていたような気がするし、今も3年前くらいまでなら覚えてるので、私の記憶の賞味期限は約3年なのかもしれない。■3年以上経っても鮮明なことというのは、きっと繰り返し思い出して上書きされているからで、それはなんていうか、シナリオやBGMを選んだりすることに似ている。つまり、もっと別のことを思い出してもいいのに、それを選んで忘れないように、自分で持ってきたということだ。ただ、年とともに記憶の在庫が増えていく反面、持ち歩ける量は常に限られているため、たまに在庫整理をすると、中には、持ってきたつもりでもいつのまにか忘れていた賞味期限切れの思い出もあることに気づいたりする。■賞味期限切れといえば最近、いつだったか実家からもらった缶詰を見たら、ぜんぶ賞味期限切れになってたことがかなりショックだった。ふだん缶詰食品を食べることがほとんどないので缶詰に賞味期限というのがあることを忘れていた。というか永遠に食べられるのかと思っていた。今手元にある缶詰は賞味期限がちょうど一年前くらいなんですけど、仮に生産されたのがその3年前だとして、3年間、食べられる状態でそこにあったものを放置して食べられない状態にしてしまったと考えるととても申し訳ない感じがする。■そんなわけで、今後は缶詰の賞味期限にも注意して生きていきたい。あと早くあったかくなってほしいです。■なんて書いている今の気分も、きっと3年後にはおぼろげになっているのだと思う。