ミッドナイト・イン・パリ

監督:ウッディ・アレン

パリへ婚前旅行に来た主人公のギルが、真夜中に1920年代へタイムスリップして…というお話。
脚本家として成功しつつ、小説を書いているギルは、パリとそこから生まれた芸術家たちに憧れを抱いていて、しかし婚約者のイネズはそういったことには興味がなくその意見の食い違いっぷりの描き方とかは、相変わらずのウッディ・アレン節でした。
言い分はどっちもどっちなんだけど、カメラはギル寄りの視線で、とにかくパリが魅力的な街に描かれているのがよかった。パリには一度だけ行ったことがあるんですが、正直当時はこんなふうに余裕をもって街を見れなかったから、いつかまた行くことがあるなら、行ってみたい場所が増えました。

タイムスリップした先の、1920年代に登場する芸術家たちも面白かった。特にすてきだったのは、フィッツジェラルド役のトム・ヒドルストン。遊園地でのパーティー、動物の剥製がたくさんある場所でのパーティーも楽しそうだった。けどほんとに当時の人はあんなにパーティーばかりしていたんでしょうか。

やがて、ギルはある女性に出会って彼女に惹かれていくんですけども、彼女の価値観を通して、自分がいままで見ないようにしていたいくつかのことに気づく様子はとても自然な流れになっていてよかったなと思います。というかギルのファッションとか完全にウッディそのまんまですよね。
ただSF的に考えて、彼女の日記を発見したにもかかわらず彼女があそこに残る選択をする、ってのは矛盾しないんだろうか? 残りたいっていっても残れないってことなのかな。それはあの日記に書いてなかったのかな? とかちょっと気になりましたがまあいいです。
見終わった後、雨が降っていて、今日見てよかったなと思ったりしました。