なんといってもタイトルがいいよねと思います。残り全部バケーション。
残り全部バケーション、って感覚は、例えば以前テレビで解剖学の先生が話していた「人間がもし野生動物だったら30才くらいが寿命である、しかし人はただ生物としていきるのではないのだから、おまけの人生を楽しむためにも骨を大切にしてください」という言葉が印象に残っているのだけど、その「おまけの人生」という言葉にも通じるところがあるように思う。ともかく、そんな訳で2012年に最後に読んだ本はこの「残り全部バケーション」でした。
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2012/12/05
- メディア: 単行本
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この幕切れは文章ならではだけど、目の前に映像が浮かぶような、エンドロールが始まった瞬間に拍手したくなるような、映画化するなら内田けんじ監督かなー! と思うような瞬間でした。
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何度か書いた事がありますが、伊坂さんの作品については、「オー!ファーザー」のあとがきにあった「『ゴールデンスランパー』からの第二部」に、正直なところまだピンときていなくて、でもこれも毎回書いている事のように思うけれど、伊坂幸太郎さんの小説にある誠実さのようなものが好きだし、だから新刊を読みたくなるのだと思う。