「LOOPER」

監督:ライアン・ジョンソン
未来から送られてくる標的を殺害する「LOOPER」として稼いでいる主人公のもとに、未来の自分が送られてきて、その未来の自分の目的に巻き込まれるというお話。

タイムリープものだと思って見に行ったら、わりと前半後半でがらっと雰囲気がかわる映画で、たぶんそこがキモだったんだと思うけどまんまとウワーと思いながら見ることができ、なかなか面白かったです。○○に似てる、とか言いたくなる画があって楽しい。
正直、タイムリープものとしては矛盾点が多く(あの指令は誰が伝えにきてるのか、なんで自分でやらなきゃいけないのか、というか日時指定して飛べるならもっと分岐できるんじゃないの云々)、しまいには未来の主人公役のブルース・ウィリスに「タイムリープの話はしたくない…」と言わせてしまうという荒業にでるのですが、それはそれですがすがしいなと思いました。
ただブルース・ウィリスが過去に行く動機の部分はもうちょっと説明しても良かった気がする。あの幸せのイメージ映像みたいなのはいまいちぐっときませんでした。あとJGLは、ワル感のなかにやっぱりいい人っぽさが見えてしまうので、好演だったけど適役とはいえない気がしました。
などなど、あれこれ言いたくなる映画ではあるんだけど、見てる間はおもしろくて、細かいことはいいんだよと思いました。

この映画で一番印象にのこったのはポール・ダノさんです。「イースタン・プロミス」のヴァンサン・カッセルのような憎めないトラブルメーカー感。直前にみた「ルビー・スパークス」と全然イメージが違って、うまい役者さんなんだなーと思いました。
あと後半のあれの描き方もたいへんうまかった。ラストシーンはシュタインズゲートにあてはめていろんな分岐パターンを考えてしまい考えてるうちにエンドロール終わってました。