「オブリビオン」

監督:ジョセフ・コシンスキー
エイリアンに侵略され、人類が去った後の地球で、現地の監視任務にあたっている男女がいました…という視点から始まる物語。
次々と起こる出来事が道しるべとなりラストにたどり着くまで何回も驚くことができる物語だった。何を書いてもネタバレになってしまうため、内容についてはあまり書かないようにしますが、個人的にはとても好きなテーマのSFで楽しく見ることができました。

愛嬌があるようで絶妙に意志の疎通がはかれない絶望感のあるドローンの形状や、彼らの居住地(↑の写真)の美しさやトムを脱がせるためだけ(に思える)プールとか、SF的な美術もとても魅力的だった。それからモーガン・フリーマンさんのSFとの相性の良さね。大友克洋のSF漫画に出てきそうだったな。
主人公のパートナー「ヴィガ」を演じていたのは「ウォリスとエドワード」でウォリスを演じていたアンドレア・ライズボローさん。今回もとても美しかったけど、髪色違うせいか全くイメージが違って驚きました。

最後に1つだけ、完全にネタばれなのですが、
【畳みます】
ラスト、主人公のクローンがヒロインのもとに現れることがハッピーエンドのように描かれていますが、ヒロインにとっての恋人がAだとしたら主人公はA2、そして最後に現れるクローンはA3なわけですよね。
あれってハッピーエンドなのかな?
一応Aの記憶を持っている存在なんだけど、記憶さえあれば同一の存在とみなすということなんだろうか。でも、A3はAの記憶は持ってるけどA2の記憶は持ってないんですよね。それからその他にも大量にいたクローンたちにはヒロインと出会う権利がないのだろうか?
そう考えるとあのラストは蛇足だったような気がします。ドラクエ5なみにいつのまに…とも思ったし。

それから回想シーンでヴィカがあのツーショット写真を撮るシーンはその背景を思うとめちゃくちゃ切なくて、そっちの視点の映画も見たいなと思いましたよ。なんだか「ぼくの地球を守って」を思い出す場面だったな。