「アリスと蔵六」1巻/今井哲也

すごい面白かったー!なのに感想を書き忘れていた今井哲也さん新刊。
「外の世界」を知らずに育った超能力少女、紗名と、彼女に声をかけたことで巻き込まれる花屋店主の蔵六の物語。
紗名の能力は、「想像力の及ぶかぎりどんな物理現象も自由に書きかえることができる」というもの。しかし、まだ幼く初めて外の世界に触れた彼女にとっては「想像する」ってこと自体がハードルになっていて、1巻の段階ではその能力は彼女の足かせにしかなっていないように見える。でも、今後世界を知っていくとともに、能力の使い方が変わっていくんだろうなって楽しみな装置にもなっていて、面白いなーと思います。
それから、彼女の想像がどのように「現れる」のか、それは「現実」なのかについても、今後どのように描かれるのか続きがたいへん楽しみです。
「ぼくらのよあけ」もとても面白かったけど、今井哲也さんのSFはほんとわくわくするな。