「攻殻機動隊ARISE border:1 Ghost Pain」

プロダクションIG制作なのは変わりないものの、メインキャスト、スタッフともに一新された公安9課設立前を描く攻殻機動隊シリーズ新作。脚本が冲方丁、素子の声は坂本真綾、など自分好みの名前があるものの、キャラクターデザインの段階での素子の前髪が気になりすぎて(すごい短い)あんまり期待はしていませんでした。今思えば前髪でそこまで期待値が下がるというのも我ながらどうかと思うのですが、映画館に向かう段階では攻殻新作だし見ておくかーくらいの気持ちだった気がします。
でもこれが、予想以上に面白かった! スタッフ一新してもIG制作というのが肝心なのだと思いますが、「攻殻機動隊」新作であるという点が裏切られることはなかったのが嬉しかった。
とりあえず第一部となる「border:1」の公開は7月5日までとのことなので、迷ってるという方はぜひと思います。

物語は公安9課設立前ということですが、まずはその「時間」をぱっと見でわからせてくれる美術がいいと思った。その場所にあることで見慣れたキャラクターが少しずつ若いということが自然と受け入れられたし、顔を見るだけで浮かぶくらいに結びついている声も全く違和感がなかった。そして個人的に最大のひっかかりであった素子の前髪も、動いてるところを見たら全くと言っていいほど気になりませんでした。S.A.Cシリーズでは大人の女性でしたが、まだ幼さが残っているということが義体からもわかるデザインになっていたと思います。
物語はミステリー色が強いですが、S.A.Cシリーズへ続く1話としても違和感のないものだったと思う。とりあえずパズがやたらかっこよかったです。

それから、絶対タチコマ派!と思っていたのにいざみたらロジコマもたいへんかわいくてよかった。
冲方丁さんといえば自分はマルドゥックシリーズが大好きなんですが、この若い素子をバロット、ロジコマをウフコック、バトーかライゾーをボイルドだと思って見ると二度おいしいような気もします。
あと今回は音楽がコーネリアス担当になっているのも話題の1つだと思いますが、これも基本的には予想以上にあっていたと思います。アクションシーンなどはもっとテンポあげて盛り上げて欲しい気もしましたし、コーネリアスっぽい音だな…って気を取られてしまう場面もいくつかありましたが、OPなどの見せ方もかっこよかったし予想以上に良かったと思う。あとED曲は坂本慎太郎さんが作詞っていうのもびっくりでした。

第2部は11月公開!楽しみです!
公式HP http://www.kokaku-a.com/index.php