最近読んだ漫画

「なないろ胞子」/日暮キノコ

「喰う寝るふたり住むふたり」が面白くて、その後読んだ「モンクロチョウ」が最初面白かったのに不完全燃焼な感じに終わってしまい、気になっていたところにでた短編集。
現実感のあるエピソードにファンタジーを織り込む感じが独特なんだなと思いながら面白く読みました。
でも「モンクロチョウ」で描いたような、どう考えても最低だと思うような一線を超えてしまう人よりも、基本的には善人を描いてハッピーエンドに向かう人なんじゃないかなとおもいました。
そういうところも、久保ミツロウさんや柏木ハルコさんと近い雰囲気があるなと思ったりもした。

「星の子」/羽柴麻央

表題作は、ある男の子の誕生と成長した現在を描いたお話で、赤ちゃんに声をあてているような、まだ言葉を話さないひとに言葉をあてはめるみたいなのは正直苦手なのだけど、それとフィクションは何が違うのだろうか、ということをちょっと考えこんでしまいました。
でも「私日和」の最後の方よりずっと語り口が読みやすいようにも感じて、羽柴麻央さんの作品はやっぱりこれからも読みたいなと思った。個人的には最後に収録されていた兄妹の短編が好きです。

星の子 (マーガレットコミックス)

星の子 (マーガレットコミックス)

あさめしまえ」1巻/北駒生

ここ数年ですっかり定番ジャンルになった食漫画ですが、やっぱり見かけるとついつい読んでみたくなります。
この「あさめしまえ」は朝食を出す食堂「アサメシマエ」を舞台にした物語。
朝食と、それを食べる人の物語を絡めた展開がむかしイブニングでやっていた「思い出の味 大陸食堂」をちょっと思い出します。
朝食にしてはちょっと手のかかるものが多いようにも思いますが、朝からこんなきちんとした食事ができたらそれは素敵だろうなあとも思う。
レシピも載っているのでいつか作ってみたいです。

あさめしまえ(1) (KCデラックス BE LOVE)

あさめしまえ(1) (KCデラックス BE LOVE)